独ポルシェ、2020年までに100%電気自動車のスポーツカー発売を決定。1000人以上の雇用創出も

Porsche AG プレスリリースより

 12月4日、独ポルシェAGは、「Green light for Mission E」というリリースを発表。同社初となる100%電気自動車のプロジェクト「ミッションEプロジェクト」を推進し、2020年末までの発売を目指すことを決定し、全世界に向けて発表した。  このプロジェクトのコンセプトカーは、9月に開催されたフランクフルト国際モーターショーですでにお披露目されており、そのスタイリングへの期待度も高まっている。電気自動車だが、そのスペックはまさしくポルシェで、600PS(440kW)を超す出力、0-100km/hの加速は3.5秒以下、さらに500km以上の航続距離が可能だとしている。
ポルシェ

Porsche AG プレスリリースより

 また、「ミッションE」専用に開発された電源は、一般的な電気自動車が急速充電とに使用するものの約2倍の電圧となる800Vのチャージャーユニットを採用。これを介すれば、わずか15分の充電で最大航続距離の80%に相当するエネルギーを充電することが可能になるという。また、オプションでガレージの床に設置されたコイルを通じてワイヤレスに充電するシステムも用意される。  また、このプロジェクトへのポルシェの本気度を表すのが次の数字だ。なんと、本社工場付近だけでも約7億ユーロの投資を行い設備を拡張し、シュトゥットガルトーツッフェンハウゼン地域だけで1000人以上を新規雇用する予定だというのだ。さらに今後数年以内に、新しい組み立て工場と塗装工場を設立する予定だという。
ポルシェ

Porsche AG プレスリリースより

 取締役会社長のオリバー・ブルーメ博士は「我々は電気モビリティに対して堅い決意のもと挑戦します。完全な電気自動車スポーツカーの分野においてもポルシェの哲学は揺らぐことなく、顧客に対してマーケットの中で最もスポーティで技術的に洗練されたモデルを提供していきます」とコメント。また、同社の組合議長であるウーヴェ・ヒュック氏も「今日なされた決断によって、ポルシェは自動車と産業の将来に対して一切の速度制限なく、スロットル全開で突き進んでいきます」と述べた。労使一体でこの電気自動車の開発に向けて全力で取り組むことを表明した。 ●9月に発表された「ミッションE」コンセプト動画 http://youtu.be/HdYg2EPMKiI 参照:Porsche AG「Green light for Mission E」 <文/HBO取材班>