iPhone 6sはどのキャリアで契約するのが一番お得なのか?

iPhone 6s発売 例年、iPhoneの発売日は、店先に行列ができ、ちょっとしたお祭り騒ぎになる。しかし、今回は予約が取りやすかったこと、さらに日本と中国での発売日が重なり転売目的での購入が減ったことから、こういった騒動はほとんど起こらなかったようだ。  とはいえ、iPhone6sの発売にあわせ、各キャリアが新プランやキャンペーンを打ち出すという恒例行事は今年も行われた。そこで今回は、6sの発売をきっかけに機種変更やキャリア変更を考えている人のために、3大キャリアの新プランやキャンペーンをまとめてみた。

3大キャリアで月額料金を抑えたいならauがお得

在庫状況

12月26日19時時点での秋葉原ヨドバシカメラの在庫状況。au以外のキャリアはまだまだ在庫に余裕があるようだ

 ドコモ・au・ソフトバンクの3社とも、iPhone 6sにあわせて従来の通話し放題プランより月額料金が1000円安い、新たな通話し放題プランを発表した。この新プランは月額料金が安い代わりに、通話が無料になるのは1回あたり5分まで。5分を超過すると従来の通話料金がかかる仕組みになっている。ただし、回数制限はないので、5分ごとに通話を切ってかけ直せば、通話料金を取られることなく通話することができる。  新プランの月額料金は1700円、インターネット接続サービスは300円で価格は各社横並び。しかし、これとセットで契約するデータパックに違いがある。まず、ドコモとソフトバンクは月額5000円、容量5GB以上のデータパックしか選択できない。一方、auは月額4200円、容量3GBのからの低額なデータパックを選べるのだ。  つまり、最低月額料金はドコモ・ソフトバンクが7000円、auは6200円となる。なお、ドコモとソフトバンクは従来の通話し放題プランを契約する場合に限り、月額3500円、容量2GBのデータパックを契約できる。しかしこの場合でも月額料金は6500円となるため、やはり一番お得なのはauということになる。 ⇒【資料】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=62049 iPhone料金プラン

下取りキャンペーンを安易に利用すると損をすることも!

下取り価格

キャリアの下取り価格よりも高値でiPhoneを引き取ってくれるショップは多い

 各キャリアともiPhoneからiPhoneへ機種変更する場合は古いiPhoneを下取りしてくれる。下取り価格を5sで比較すると、ドコモは9720円、auは26200円、ソフトバンクは25560円となっている。ドコモだけ下取り価格が低いが、「ゼロから機種変キャンペーン」というキャンペーンを組み合わせることで実質25920円の割引となるため、金額的にはほぼ横並びだ。ちなみに5sをネットオークションに出品した場合の相場は20000~30000円程度。したがって、下取り価格はほぼ適正といえるだろう。出品の手間が省けることや出品手数料を考えると下取りキャンペーンは利用するのが正解だ。  一方、6や6 Plusは各キャリアとも下取り価格が30000~38000円程度になっており、ネットオークションの相場を大きく下回っている。手間はかかるが、ネットオークションに出品すれば画面割れでもしていない限り40000円以上で買い手がつくため、下取りキャンペーンは利用しないようにしたい。  また、ネットオークションのほかにも中古スマホを買取りしているショップにiPhoneを売るのもひとつの選択。端末の状態によって査定額は異なるが、下取りキャンペーンよりも高く買い取ってくれることが多い。

SIMフリーiPhone&MVNOの組み合わせはホントに安い?

 3大キャリア以外の選択肢として、MVNOの格安SIMを利用するという手もある。MVNOには通話し放題のようなプランはないもののデータパックが圧倒的に安く、月額料金を2000円以下に抑えられる。したがって、iPhoneでほとんど通話をすることがないのならMVNOはお得な選択となる。  なお、3大キャリアには端末料金を毎月割り引いてくれるサービスがあるが、MVNOには存在しない。つまり、MVNOを利用する場合はApple StoreでSIMフリー版のiPhone 6sを購入しなければならないわけだ。これらを考慮し、3大キャリアでもっとも価格が安いauと人気のMVNO「IIJmio」の2年間の料金をまとめたのが下の表である。 ⇒【資料】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=62051 auとIIJmioの2年間の料金比較 表を見れば分かるように端末料金と毎月割はauがお得なものの、2年間利用し続けると、MVNOのほうが51288円安くなる。もちろんMVNOはこれに加えて通話料が加算されるが、最近は格安通話アプリも登場しており、通話料を抑える術は多い。やはりMVNOはお得だというのが結論だ。
LINEの通話機能「LINE Out」の場合

LINEの通話機能「LINE Out」の場合、日本国内の固定電話には3円/分、携帯電話には14円/分で電話をかけられる

 以上のように、各キャリアとも新プランを打ち出したが、本当にお得といえるのはauのみ。ドコモ、ソフトバンクに関しては従来の通話し放題プランと最安データパックの組み合わせで契約しているなら、新プランに移行することで500円値上がりしてしまうのが何とも残念だ。  また、auもMVNOに比べれば価格は高い。下取りキャンペーンで古いiPhoneを処分したとしても、MVNOの価格の安さには到底及ばない。やはりSIMフリーiPhone&MVNOの組み合わせが最得というのは6sになっても変わらないようだ。 <文・画像/中谷 仁> 【中谷 仁】 パソコンやスマートフォン、タブレットなどデジタル系雑誌・ムック本などを制作する編集プロダクション「株式会社ノーリ」の代表取締役。自ら編集・執筆をしており、年に数十冊の本の制作に携わっている。「Windows100%」や「iP!」、「Mr.PC」、「家電批評」、「ラジオライフ」など雑誌を中心に活躍中。
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