自転車利用者の間で進まぬ保険加入。兵庫県では全国初の義務化がいよいよ開始

 今年3月に兵庫県が全国で初めて自転車利用者の保険加入を義務付ける条例を制定、いよいよ10月1日から保険加入の義務化がスタートする。兵庫県では条例を機に開発された新保険への加入は3万件を超えたというが、全国的にはまだ自転車保険の認知度は依然として低いようだ。
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 9月15日に共同通信が発表した「自転車の意識・実態調査」によれば、自転車事故に適用される保険の未加入率は8割近く、自転車保険の認知度も過半数に至らないという結果がわかった。  同調査は、全国の20~60代の男女1504人を対象に2015年8月29~31日の間にインターネットを通じて行われたもの。  調査によれば、自転車事故に適用される保険は、自動車保険などの特約や、TSマーク付帯保険、自転車保険などさまざまなものがあるのだが、「入っていない」「わからない」との回答が合わせて79.0%にも上ったという。このうち、自転車の事故に特化した自転車保険は「聞いたことはあるが内容は知らず、加入したことはない」「知らない」と答えたのが53.9%と過半数を占め、認知度の低さが明らかになった。  一方、保険の加入率、認知度の低さに反して、自転車走行中にヒヤッとした経験があると答えたのは7割近くに上り、自身が加害者になる可能性も意識はしているという結果が出た。その割に、高額個人賠償事例の認知度については26.8%と依然として低く、こうした要素が保険加入率の低さに繋がっているようだ。  今年の道交法改正で自転車の罰則規定が定められたことについては71.8%が「知っている」と答えたが、依然として車道を逆走する自転車なども少なくなく、改めて自転車利用者の交通ルール理解や安全意識への啓蒙活動が必要になってきそうだ。 参照:共同通信 <文/HBO取材班>
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