黒田総裁が円安幕引きに動いた理由はやはり「これ」!?
2015.08.07
⇒【資料】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=54718
そもそも、1990年代後半のアジア通貨危機は、1998年にかけて147円まで「超円安」が展開したことが一因との見方があった。最近のドル高・円安は、5年MA(移動平均線)からのかい離率などで見ると、そんな1998年に肩を並べる行き過ぎた動きになっていると見られる<資料参照>。「第2アジア通貨危機」を引き起こしてもおかしくない円安ともいえるわけだ。(了)
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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、投資情報会社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など
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黒田日銀総裁の円安牽制と受け止められた発言が飛び出したのは6月10日だった。その少し前、6月6日付けのロンドン・エコノミスト誌は「Signs of a slowdown(世界経済に減速の兆し)」とのタイトルの記事で、「円安が他国で問題を引き起こしている」と批判的に報じた。
こういったことから、黒田氏が円安牽制したなら、それはこの「円安弊害論」を意識したうえで、円安の幕引きに動いた可能性があったのではいなかとも考えられた。仮にそういった面があったなら、今はさらに円安放置しにくくなっている可能性は注目される。
この6月10日の発言前は中国株は青天井の上昇が続いていたが、発言直後から一転して暴落に変わったわけだ。「円安が輸出競合相手である主にアジア諸国にとってデフレ圧力になっている」(エコノミスト誌)といった論調はいよいよ無視しにくくなっている可能性があるかもしれない。
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