【転職に失敗しない求人広告の見方】チェックすべきポイントは?
2014.08.21
厚生労働省が発表した、2014年6月の有効求人倍率は1.10倍と、22年ぶりの高水準となった。人手不足を背景に、転職情報サイトに出稿される求人広告の数も増加傾向。全国求人情報協会によると、6月の求人メディア全体の広告掲載件数は952,399件にも及ぶ。
転職を考えている人にとっては大きなチャンスだが、多くの求人の中からどう企業を見つけるべきか。
今回は、失敗しない求人広告の見方について考えてみたい。
広告内でまず見てしまうのが会社名と給与だ。しかし、株式会社リクルートキャリア リクナビNEXT編集部・有働夏見氏は世間体を気にした転職は危険だという。
「当たり前のように思えるかもしれませんが、求人広告で一番重要なのが、仕事の内容。年収アップなどの目的で一度転職された方でも、やりたくない仕事だからという理由で再転職される方はたくさんいらっしゃいます。転職の目的に関わらず、その仕事が過去に培ってきた経験や能力が活かせる、入社後の活躍がイメージできるものか、転職前に検討しておきたいですね」(有働氏)
では、求人広告のどこをチェックすべきか。同社広報担当・鶴巻百合子氏は以下のように語る。
「掲載されている写真1枚とってみても、フリー素材なのか、実際に働いている人が写っているかによって、見る側の印象は全く違います。自社で働くことを具体的にイメージできるメッセージを伝える求人広告になっているか。訴求点を明確に絞りこんでいる企業は、採用に対する意欲の高い企業だといえます」(鶴巻氏)
他にチェックすべきポイントはどこか。
「求人広告には応募するための必須条件と歓迎条件があります。求人広告の中に『○○な人歓迎』といった歓迎条件が多い求人は、それだけ求めている人材の幅が広いことが多いです。また、給料欄は『月給○万円』といった形で書かれることがほとんどですが、月給は基本給に一律(固定)で支給される手当を加えたもの。残業代や役職手当などは含まれません。手当欄やモデル年収のチェックも必要です」(鶴巻氏)
最後に、良い転職をする秘訣を有働氏に伺った。
「転職時の自分のコンセプト-転職で何を実現したいのかを明確にすることです。給料アップや残業時間といった条件面だけでなく、その仕事によって自分がどう成長できるかを見すえた転職活動が大切です」(有働氏)
転職は一期一会。よりよい転職のために、ツボを押さえて転職サイトを使いたい。
<取材・文/古田ラジオ>
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