弱い地盤はこうして見抜け。話題の「地盤サポートマップ」担当者を直撃

黄色い箇所は弱い地盤。茶色い箇所は強い地盤。強弱の地盤にまたがって建つと、建物への負担も大きくなる

 6月6日にHARBOR BUSINESS Onlineで紹介した地盤調査会社ジャパンホームシールド(JHS社)の地盤情報閲覧サービス「地盤サポートマップ」は大きな反響があり、その後、多くのニュースサイトでも紹介されるに至った。  しかし、同サポートマップを見ても自身の土地に地耐力を表す「●」がなかったらどうすればいいのか? 地盤の危険度を他に知る方法はないのだろうか?  同マップを開発したJHS社の担当者は語る。 「地盤の強弱は基本的には過去に水が溜まっていたような土地が弱くなります。そのため、次のような場所は地盤が弱い可能性があります。 1:土地に高低差がある 2:埋立地である 3:近くに川や池、沼がある 5:近くに水田がある 6:近くの電柱などが傾いている 7:地面の波打ちやひび割れがある  また、昔からの地名が残っている場所であれば地名からも地盤が弱い可能性を推測することができます(下表参照)。  ただ、地名については、現在は地名が変わっているところもあるので、あくまでも昔の地名であることが前提ですし、その名前だからといって必ずしも弱いというわけでもありません」 ⇒【資料】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=47607

JHSサイトより

 一方、地盤サポートマップをフルに活用するためには、地耐力の「●」以外に見るところがあるという。 「地耐力は弊社が実際に計測を行ったところの評価結果を表したものです。建築する建物を元に解析を行ったものなので、その土地の最大の地耐力を示すものではありません。そのため、より正しく把握するためには、地耐力とともにマップの左側のレイヤ表示で『微地形区分図』を併せて表示することをお勧めします。微地形区分図のレイヤを重ねたときに、”凡例”にある『ローム台地』より上にある色であれば『強い』『谷底低地』より下にある色の場合は『弱い』可能性があります。また、旧版地図や年代の古い空中写真などをレイヤ表示して、過去に池があったところや、川だった土地も現在は迂回しているような場所を確認するのもいいでしょう。そうした土地は『弱い』可能性があると言えます。ただ、こちらも宅地造成の際に盛土されていたりすると、昔から重なってきた地盤と異なる可能性はありますので注意が必要です」  同マップでは土砂災害危険箇所や浸水想定区域も表示されるので、水害が増えるこれからの時期、それらも活用してもらいたいという。 取材協力:ジャパンホームシールド <取材・文/HBO取材班>
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