どうせ投資するならアメリカ株投資。長期でみれば“必ず”上昇する!?

日経平均2万円超えで影が薄くはなっているものの、実はアメリカの株価も史上最高値を更新する未曾有の快進撃を続けている。世界一の経済大国は今後も成長できるのか、アメリカ株投資の魅力とノウハウを成功者に聞いた!

長期でみれば“必ず”上昇!?

「どうせ投資するなら、財政赤字や少子高齢化に悩む日本より、経済が強くて未来が明るい国がいい」  そう話すのは、個人投資家のおっさん氏だ。彼が’01年から’15年にわたって投資しているのは、アメリカ株だという。 「経済だけでなく、政治力や軍事力でも世界一。株価の成長期待も申し分ありません」

成長を続ける経済。人口は増加の一途

 100万円の軍資金でアメリカ株を中心とした株式にコツコツと長期投資し、資産はこの年間で3600万円に。このうち運用利益は2880万円で、’14年の利益は32.5%と直近のパフォーマンスも絶好調だ。 「同じ先進国でも、アメリカのGDPは日本の3倍以上で、ここ10年の平均成長率も日本の約2倍です。しかも、人口は今後も増え続け2100年には日本の5.4倍になると言われています。歴史的に見てもアメリカ株は右肩上がりに上昇しており、この成長が続くことは十分期待できるのです」  確かに、今年になってようやくリーマンショック前の水準まで回復した日経平均株価に対し、アメリカ株の代表的な指数であるS&PやNYダウ平均株価はそれより2年も早く回復している。株価はその後も右肩上がりで上昇を続けており、史上最高値を更新中だ。 ⇒【グラフ】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=43737
S&P

S&Pの長期チャート。短期的な変動はあるものの、長期では着実に上昇している

 しかし、アメリカ株は直近の安値をつけた’09年から6年以上にわたってほぼ一本調子で上がり続けている。こうなると心配されるのがバブル相場だ。  今から投資して高値づかみになることはないのだろうか。金融経済アナリストの春山昇華氏はそれを否定する。 「アメリカ経済は最近になってようやくデフレを心配する状況を脱したばかり。企業も業績好調であるにもかかわらず、リーマンショックのトラウマでいまだに設備投資には慎重です。消費を支える個人のマインドもようやく上向いてきたところなので、株価の上昇はむしろここからが本番です」

株価は安定成長期へ。今が絶好の投資時期!?

 春山氏によると、株式市場が上昇して下落に転じるまでのサイクルには初期、中期、後期がある。現在は、激しい値動きを伴って上昇する初期を脱し、安定した「ジリ上げ」が見込める中期に入ったばかり。あと2~3年程度はこの状態が続いた後、バブル崩壊あるいは金融引き締めによる景気後退局面を迎える後期を経て、ひと相場が終わると予測する。  要するに、安心して投資をスタートできる絶好のタイミングが到来しているというわけだ。  それでは、具体的にどういった銘柄に投資すればいいのだろうか。春山氏はこう分析する。 「いわゆる景気敏感株が軒並み上昇する時期は終わったので、これからは自力で成長できる業種を選ぶのがいい。具体的にはヘルスケアや消費サービス、ITセクターなどがいいでしょう」  なかでも春山氏とおっさん氏がそろって本命に挙げるのは、アップルウォッチの発売でヘルスケア分野に本格参入したアップルだ。 「健康管理を通して増大する医療費を削減しようとする動きは、日本だけでなく世界に共通する傾向です。こうした分野は今後大きな成長が期待されます」(春山氏) 「すでに相当上昇しているようにも見えますが、株価の割安度を示すPER(株価収益率)はまだ14倍程度とさほど割高感はない」(おっさん氏) <強さを感じるアメリカ株推奨銘柄> ●アップル[AAPL] 現在株価:132.54USD/目標株価:200USD カリスマ創業者スティーブ・ジョブズ亡き後も時価総額で世界一を誇る。世界中で大ヒットしたiPhone、iPadのほか、今年発売したApple Watchも注目 ●ビザ[V] 現在株価:69.62USD/目標株価:83.54USD 世界シェア1位のクレジットカードブランド。「世界の支払いはまだ8割以上が現金決済。カード決済の成長余地はまだまだ大きい」(おっさん氏) ※株価は5月25日時点の終値
アメリカと日本を比較

アメリカと日本を比較

【おっさん氏】 個人投資家、ブロガー。アメリカ株の長期投資で1億円を目標に運用中。ブログ「打倒!金持ち父さん」(http://www.best-investor.com)の管理人 【春山昇華氏】 金融経済アナリスト。ロンドンでの投資業務や国内系・外資系の投資信託顧問会社などを経て、現在は金融機関で運用関連業務に携わる