2016年の就活人気企業は「堅実」「海外展開」が人気
今年は3月からのスタートとなった就活。新卒の新入社員が初出社を終えるのに先立ち、リクルートスーツに身を包んだ就活生が街を歩く姿を見かけるようになった。
そんな中、総合就職情報会社・学情が、2016年「就職人気企業ランキング」(アンケートは2016年3月卒業卒業・修了予定の大学生・大学院生を対象に実施)を発表した。
文理別でみると、文系人気トップとなったのは、運輸業のANA。JRをはじめ、同じ運輸業の鉄道各社が順位を落とす中、昨年の3位から2ランクアップ。ライバルのJALも1つ順位を上げ、6位にランクインしており、LCC参入で激化する競争もどこ吹く風、業界の双璧は不動の人気を示す形となった。また、同じく世界を股にかける丸紅(16位→9位)をはじめ、商社などもランクをアップさせている。
一方、理系で人気トップとなったのは、サントリー。昨年17位から大きくランクアップした。グリコ(13位→3位)、キューピー(14位→9位)なども順位を上げており、円安で海外での需要が増えている食品系企業に人気が集まっている。トヨタ(43位→8位)や本田技研(94位→34位)など、自動車会社の人気が上がっているのも、同様の理由だろう。
「学生からすると華やかな業界がランキング上位を占めた昨年から一転、堅実なビジネスを展開する業界がランクアップした」(学情)との総評通り、運輸業、食品業が順位を上げる一方、順位を下げる結果になったのが、サービス業と放送業だ。景気回復に煽られ、昨年大きく順位を上げた旅行、レジャー、ホテル、ブライダルは軒並みランクダウン。かつて花形企業だった、テレビ局各社も人気を下げている。
たとえ大手でも、縮小傾向にある国内市場にとどまらざるを得ない企業や業態よりも、海外市場でシェアを広げる企業に将来性を感じたということなのかもしれない。<文/HBO取材班>
参照:学情(http://company.gakujo.ne.jp/)
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