マイルドヤンキーの娯楽文化と株価
2014.10.23
日本の人口の半数以上を占めると言われているマイルドヤンキー。彼らの消費動向を探ると、今後成長していく企業が見えてくるという。オススメのマイルドヤンキー株をアナリストが解説する。
マイルドヤンキーがレジャーをする際にキーワードとなるのが「安近短」。費用が安く、距離が近く、短い日程で行けるというところに、オススメ銘柄のヒントが隠れている。
「安近短の観点から、カラオケやボーリングに注目ですね。ラウンドワンや、シダックスなどが上場しています。中でも業績がいいのが、コシダカホールディングス。『カラオケまねきねこ』を経営している会社ですが、女性向けのフィットネス事業もやっていて、その辺りがすごく伸びてますね」
レジャー関連の株は、株主優待が美味しいと聞くが、どうなのだろうか?
「確かに株主優待が注目されている面もありますね。ただし、毎日遊びに行くようなヘビーユーザーだと物足りないかもしれません。実際にオリエンタルランドなどの株主優待を一番よく買う層は、ご年配の方。株主優待でもらったディズニーランドのチケットを孫にあげるという感じです」
どうやら、株主優待だけを目当てにするのは、避けたほうが無難のよう。
マイルドヤンキーにとっては車は必須アイテムだ。ここでアナリストの小川佳紀氏からとっておきのアドバイスが。
「移動は基本車ということで、ダイハツやホンダなど大元の会社に目が行きがちですが、注目すべきはイエローハットやオートバックスなど、周辺機器を販売する会社。車を買ったら、スピーカーやカーナビなどを買いますよね。そのため、自動車の周辺機器をやっている会社には恩恵がある可能性が高いです」
小川氏いわく、株は連想ゲームだという。
「例えば、EXILEの公式サイトをやっているエムアップという会社の株価が結構上がっているんです。そういうふうに人気のあるモノの周辺を探ってみるのもオススメですよ」
<安定した客層が売り上げを維持>
●株式会社オリエンタルランド
消費増税後にディズニーランドの入園料が値上がりしたものの、売り上げにそれほど影響はなく、過去最高益が続く。新しい戦略を次々打ち出すのも好調のカギに
<新たな事業展開が好調>
●コシダカHLDG
売り上げの主力となっているカラオケ事業に加えて、女性専用のフィットネス事業も好調で株価は上昇傾向。今後の期待値も高いと見られている
<消費増税の影響なしで期待値大>
●イエローハット
業績は堅調。消費増税の駆け込み需要による売り上げアップに対し、消費増税後もそれほど反動がなかったため、業績はもう一段伸びると見られている
【小川佳紀氏】
フィスコ株式リサーチ部アナリスト。中堅証券会社を経て現職。中小型株や新興市場株の分析から為替相場の動向まで幅広く担当する。世界を見据えた銘柄選定に定評がある。
― マイルドヤンキーが株価を動かす【6】 ―
メーカー本体ではなく周辺機器の会社に注目
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