人気の“ほったらかし系”FXとは?
2014.09.07
チャートに張り付くだけがトレードではない。自分のトレードスタイルが見つかれば、それに合った自動売買を行うのも手。今、そんなほったらかしFXがブームなのだ!
「FXはやりたいけど、仕事も飲み会もあって、取引時間が……」
そんな人に近年、人気となっているのが、“ほったらかし系”のFX。最初に設定したら、そのまんまだから、忙しい人でもトレードできるのだ。この手のものの代表格は、決められたルール通りにコンピュータが取引してくれる自動売買だけど、最近では「自動発注機能」も人気を集めている。マネースクウェア・ジャパンの「トラリピ」や、インヴァスト証券の「トライオート」などだ。
これらは「気の利いた注文機能」といった感じで、新規注文と決済注文を指定した通りに繰り返してくれる。自動売買との違いは、あくまでも注文機能だということ。どこで新規注文を発注して、いつ決済するか、決めるのはあくまでも自分だ。
自分で判断する裁量取引、機械にお任せで取引させる自動売買、その中間が自動発注機能といった感じになる。
一番“ほったらかし度”が高いのは自動売買だけど、敷居も高い。売買ルールを自分で決めなきゃいけないし、それをコンピュータに理解できるようプログラミングする必要もある。エクセルが限界の“情弱”には自動売買だなんて土台ムリな話。でも、最近は情弱にも光明が差しているという。
「最近のトレンドは『選択型自動売買』。あらかじめ用意された売買システムから好みのものを選ぶだけで自動売買が始められるんです」
そう教えてくれたのはトレイダーズ証券の伊賀貴大氏だ。選択型自動売買、たしかに最近よく聞く言葉かも。
「私も使っています。ほったらかしで、たまに口座状況を確認するくらいですが、10万円で始めた口座が15万円近くになりました」
そう話すのは、主婦トレーダーのゆきママ氏。何かと手のかかる4歳の子どもを育てながらのFXだけど、選択型自動売買を使うことで上手に両立させている。彼女が使っているのはインヴァスト証券の「シストレ24」。選択型自動売買の主流である「ミラートレーダー」を使った口座だ。
ただ、選択型自動売買って売買プログラムを制作する人からすると物足りなさもあるようだ。
「選択型自動売買の売買プログラムにはポジション数の取り方など制約も多く、やりにくさがあります」
自動売買プログラム開発の達人であるミスターブレイン氏はこう指摘する。たとえば「ピラミッディング」。最初の買いは10万、利益が乗ってきたら5万、さらに2万といったようにポジション数にメリハリをつける建玉法だが、ミラートレーダーだと1取引の売買数量は均等で、メリハリをつけられない。
「『みんなのシストレ』ではそれが可能。売買プログラムの自由度が高く、ピラミッディングなどを使った戦略的な売買プログラムも使えます」(伊賀氏)
同じように見える選択型自動売買だけど、こうした違いも意識しておくといいかも。売買プログラムを選ぶ前に、「どのサービスを使うか」という選択もあるわけだ。
その選択で重要になりそうなのが、最低取引単位だ。ミラートレーダーだと最低取引単位が5000通貨。「Aznable++」の推奨証拠金は5000通貨あたり11万8500円だ。
「選択型自動売買では、ひとつの売買プログラムだけではなく3つ、4つと組み合わせて使うのが基本です」(同)
3つを選ぶと11万×3で33万円。「とりあえず」で始めるには、ちょっと敷居が高い……と思った人には、もっと手軽にできるサービスもある。
「まず始めてもらいたいと思って、『みんなのシストレ』は100通貨、5000円から取引できるようになっています」(伊賀氏)
5000円なら最悪ゼロになってもすぐ挽回できる。ほったらかしビギナーの入り口にはいいかも。肝心の売買プログラムの成績も良好だ。
「『NarrowBlade』(米ドル/円)は過去3か月で1900pips以上の利益になっています。スイスフラン/円で運用するものもあるのですが、それも過去3か月で1500pips。トレード画面は見慣れたSNSのような形式にしているので、初心者にもなじみやすいと思います」(同)
この「みんなのシストレ」は5月に始まったばかりの新サービスだが、目ざとい人はもう始めている。5000円なら飲み会1回分程度。頼れる売買プログラムに委ねて数か月くらい放置したら同僚にオゴれるくらいに増えてくれるかも!?
【選択型】
ミラートレーダーが代表格。あらかじめ用意された売買システムから選ぶだけで運用が開始できる。もっとも手軽な自動売買だが、自分の好みは反映しにくい
【簡易自作型】
好みのテクニカルや注文幅を選ぶだけで売買システムを開発可能。プログラミング知識は不要でオリジナルを開発できる。セントラル短資FXやFXプライムなどが提供
【完全自作型】
テクニカルやプログラミングの知識は必要だが、独自の売買システムを作成できる。売買システムを第三者から購入してもいい。「メタトレーダー4」のEAが代表格
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