女性社長比率、もっとも高かった県は?

女性社長

geralt( CC0 Public Domain )

 3月27日、「お家騒動」として話題になっていた大塚家具の株主総会が終わり、現社長の大塚久美子社長ら取締役10人を選任する会社提案など4つの会社議案が賛成多数で可決された。父親の勝久会長が求めた自身を含む取締役10人選任など計2つの株主提案は否決され、経営権を巡る委任状争いという「お家騒動」は久美子社長側の勝利に終わった。  この騒動のさなかに、メディアにもたくさん露出した大塚久美子社長だが、まだまだ男性優位とされる日本のビジネス社会において、女性社長はどれほどいるのだろうか?  3月26日に帝国データバンクが発表した「女性社長分析」を見ると、なかなかに興味深い事実がわかってくる。同調査は。帝国データバンクの企業概要ファイル「COSMOS2」から「株式会社」「有限会社」の代表を務める社長のデータを抽出し、各年末時点における女性社長比率の推移を比較したもので、2014年8月7日に続き2回目となる。  調査の結果、2014年の女性社長比率は7.5%。13.3社に1社が女性社長だった。  都道府県別でもっとも女性社長の比率が多かったのは青森県で、唯一の二桁となる10.14%。2位は沖縄県の9.95%、3位は徳島県の9.78%となった。ちなみに、東京都は44位、大阪府は35位、神奈川県は45位であった。  1位の青森県については、地方公務員採用試験(上級試験)からの採用者に占める女性の割合が全国トップ(38.1%)となっていることも興味深いところだ。  女性社長比率は10年前の2004年と比較すると47都道府県すべてで上昇し、なかでも沖縄県の上昇が4.89ポイント上昇と最大となった。 ⇒【資料】はこちら http://hbol.jp/?attachment_id=30944  年代別には、80歳以上が13.39%となり最高、ついで30歳未満が9.97%となった。もっとも女性社長の比率が低かったのは40代。調査では、この要因として出産や子育てなどで活躍できる女性が減る一方、経験を経た男性の企業が増えることなどを挙げている。  安倍政権は女性の活躍を日本再興戦略のKPIとして挙げているが、このお題目が絵に描いた餅ではなくきちんと実行され、女性が活躍できる環境整備が政府主導で行われれば、将来的により一層多くの女性社長が登場するであろうことが期待される。 参照:帝国データバンク「 2015年全国女性社長分析」:http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p150310.html <文/HBO取材班>