資産運用は「30年先の1億円ではなく、1~2年先の1000万円」
2014.09.10
資産運用を考えるとき、多くの人が目標とするのが「1億円」だ。本当に1億円も必要なのかどうかはさておき、それだけあれば、老後の不安もほとんどなくなると言っていいだろう。
だが、年収500万円程度の平凡なサラリーマンが、現実的に資産1億円を達成するのは、なかなか厳しいものがある。景気は回復基調でも、足元では超低金利時代が続行中。銀行に預けても増える気配はゼロだ。仮に、定期預金を30年間積み立てて1億円を達成しようとした場合、比較的有利なネット定期の金利(0.3%前後)を加味しても、「月26万円」という非現実的な金額を積み立てる必要がある。
ならば……と、人は「投資」を思い立つわけだが、仮に5万円を毎月積み立てて30年で1億円にするなら、「年利9.4%」の金融商品に投資しなくてはならない。資産形成のスタンダードとして推奨されるインデックスファンドの場合、期待できる利回りは年3%程度。より積極的な運用で高リターンを目指すアクティブファンドなら年10%もあり得るが、30年連続で10%を達成するのは、あまりに非現実的だ。つまり、普通のやり方では1億円になんて手が届くわけがない……。
だからこそ、我々は認識を改めるべきなのだ。目指すべきは30年先の1億円ではなく、1~2年先の1000万円である、と。この気づきこそが、1億円への最初の一歩となるだろう。
いいオトナなら、手元に100万円程度のヘソクリくらいあるだろう。その100万円を元手に短期間で1000万円を達成する……これこそが、資産1億円への最初のステップである。
論より証拠。億超えの体現者である個人投資家、www9945氏の実体験を聞いてみよう。
「私が株を始めたのは20代。給料の3割を貯金して、それが100万円近くになったとき、株にぶちこんだんです」
今や資産2億円を突破し、配当生活を始めるべく近々退職予定だというwww9945氏。彼が辿ってきたルートは、我々への示唆に富んでいる。
「私自身や周囲の億超え投資家を見たときの共通点は、資金が小さい時期はリスクをとって集中投資し、大きく増やしていること。私もバリュー投資家ではありますが、勝負と見た銘柄には一点集中して、信用取引も活用して大きな勝負をします。追証の発生は何とか回避し、引き下がらずに持ち続けた銘柄が化けたんです」
失敗して資金が尽きても、100万円くらいならば、また一から貯金すればいいだけだ。
「資金が小さいときほど増やしにくいので、リスクを取る必要があるんです。ただし、リスクを取るべきでない時代もあります。私が株を始めてからの10年間がそうでした。行ったり来たりしながらジリ下がりする時期にリスクを取っても成果は出にくいですよね」
では、リスクを取るべきはいつか。
「10年に一度か二度はやってくる株価が急騰する“攻めの時代”。それがまさに今なんです。安倍政権は株価を非常に気遣ってくれ、必死に株価を持ち上げようとしています。この攻めの時代に分散投資や配当狙いをやっていては、置いていかれるばかり。地味に資産を増やせる分散投資は守りの時代にやればいい。そのためにはタネ銭が必要ですから、今は守りの時代に向けたタネ銭を作るべきなんです」
【金言】
・時代にあわせて“攻防”のメリハリを
・「攻めの時代」には「攻めの投資」で、億へのタネ銭作りを急げ!
・勝負すべき銘柄には一点集中。リスクを取って信用取引も活用せよ!
【www9945氏】
サラリーマン投資家。築いた資産は2億円を超え夏には退職、配当生活に突入予定。主著に『年収300万円、掃除夫の僕が1億円貯めた方法』
― 達成者が直伝 100万円を10倍に殖やす最速メソッド【1】 ―
10年に一度の“攻めの時代”集中投資で大きく増やせ
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