サラリーマンが大家になって稼ぐなら「区分所有ワンルーム」を狙え

東京五輪決定、新駅発表などを機に、湾岸エリアを筆頭に東京の地価はますます上昇中。投資家はもちろんのこと、市井のサラリーマンも不動産市場に熱視線を送る昨今である。そこで今回は、“サラリーマン大家”に直撃。これから注目すべきメソッドを聞いてみた。

区分所有ワンルームなら、業者丸投げ&リスク分散で運用可能

 現役会社員ながら、都心の区分所有マンションを6件保有し、年間400万円ほどの収益を上げているのが、ブログ「夫婦で目指す!不動産投資でセミリタイアへ!!」の管理人tnks氏。彼が投資を開始したのは5年前。マイホーム購入の直後のことだった。 「当初はボーナスなどをつぎ込んで繰り上げ返済をしようと思っていたんですが、ちょうど住宅ローン減税が始まった。『だったら減税をフルに使って、繰り上げ返済分は資産運用しよう』と思ったんです。ただ、投資といっても昔から株やFXに手を出していたものの全然ダメで。そこで、自宅を購入時にある程度知識ができていたので、不動産投資を始めようと考えたんです」

手間をかけないを最優先し区分所有ワンルームへ

 だが当時tnks氏は激務の会社員。投資に使える時間はわずか。そこで選んだのが都心の区分ワンルームだった。
ワンルーム

ワンルームを選ぶときは同じ平米数でも「長方形」の部屋のほうが客がつきやすいとか

「都心にしたのは自宅も近くて土地勘があることと、客付けが地方より楽そうだったから。いかに手間をかけないかが重要だったので、利回りは戸建てや1棟マンションよりは高くないですが、手間が一番かからない区分のワンルームマンションに限定しました」  最初に物件を購入したのは、マイホーム購入から1年後。実質利回り約6%の1000万円前半の都心にある築浅区分の手堅い物件を狙ったとか。自宅分の住宅ローンもあったが、頭金に400万円ほど入れたため、こちらもローン審査が通ったそうだ。 「1件目が無事に運用できて自信がついたので、2件目以降は利回りを少しずつ上げ、実質利回り10~17%の200万~700万円前後の物件を4件購入。3件目ぐらいから資金が回り出し、年1件ペースで即金で購入しています。最近も実質利回り約6%で1000万円前半の築浅物件を1件購入しました。大半が都心近郊のワンルーム。区分は複数の物件を所有するのが一般的で、安くて高利回りのハイリスク物件と高くて利回り低めだけれど築浅なローリスク物件を組み合わせ、全体が利回り10%前後になるように調整しています」  物件数が多いと管理が大変では? 「管理や入居者集めは管理会社に丸投げするので、実際の大家業は入金確認ぐらい。管理費は取られますが、時間のほうが貴重ですから。一部の不動産屋はサラリーマン投資家向けに物件管理や空室保証などをパッケージ化した商品を持っているので、利用しない手はありません。最近は東京五輪効果による地価上昇にあやかろうと投資家も増えているためか、不動産価格は上昇トレンド。それでも投資として成り立つ利回りが取れるかぎり、まだまだ都心近郊ワンルーム投資は続けます」 <サラリーマン大家 成功の秘訣> ●狙うは手間いらずの区分所有ワンルーム ●全体利回り10%を目指してリスク調整を ●忙しい人は無理せず管理は業者に丸投げ 【tnks氏】 33歳。本業の年収は約1000万円。ブログのほか、HP「tnks_サラリーマン大家の不動産投資塾!!」を運営。会社員に向けて不動産業者の紹介も行う ― サラリーマンが大家になって稼ぐ技術 ―