NISA口座の制度改変は時間の問題か?

少額投資非課税制度、通称NISA(ニーサ)。1月より導入され、“貯蓄から投資”の流れを作るキカッケになると期待されている。利益に対してかかる約20%の税金を0%にする一見お得な制度だが、導入後に見えてきた新情報が多数。その全貌を明らかにする!

不満続出で制度改変は時間の問題か!?

NISA 国を挙げ鳴り物入りで始まったNISAは、いったい私たちに何をもたらすのか。そこで、NISAを通じてさまざまな金融商品を売る立場の人たちが匿名を条件に、巷にはびこる“NISAの噂”を暴露する! A氏:で、どう? NISA。 B氏:少なくとも自分の周りでは今のところ「NISAで儲かった」って話はまったく聞かないですね(笑)。 C氏:1月にすぐ株を買った人は、2月の株安で完全に塩漬け状態ですよ。 B氏:おまけに、せっかく非課税のNISAで株を買っても、配当を証券口座に振り込む手続きをしてないと郵便局で受け取るはめになる。となると、ガッツリ20%源泉徴収税を取られちゃうんですよ。それを知らずに窓口でブチ切れていた人を偶然見ました(笑)。 A氏:ニュースでよくNISAの口座数が取りざたされるけど、あれって、N村證券の営業マンがものすごく頑張ったんだよ。でも、あまりに頑張りすぎたためにN村の一人勝ちになって、メガバンクから一斉に不満が噴出。近いうちに、毎年口座を変更できるようになるって話もあるそうだ。 C氏:債券の税制が’16年から株式と同じになるじゃないですか。そうなるとNISAで国債が買える可能性が出てくる。枠の拡大や損益通算の声が上がってるけど、このまま行くとただの国債用口座になりかねない。おまけに財務省の狙いはすべての金融商品の一体課税だから、税制の面から見たら邪魔物のNISAはどうなるのか……。 B氏:でも、とりあえず、NISAの喫緊の課題は「空口座」。各証券会社は今、年末に向けてキャッシュバックや手数料無料などのキャンペーンを大体的に計画してますよ。 A氏:未来のことはともかく、NISAが盛り上がればそれだけ俺らの財布が潤うわけだから大歓迎だね(笑)。 【A氏】 中堅証券会社に勤める40代ベテラン証券マン。妻と二人の子どもと都内の中古一軒家に暮らす。カネのニオイに敏感で、これまで5つの証券会社を渡り歩く 【B氏】 30代独身。ネット証券勤務。若くして課長になった有能な人物。将来は海外移住を計画中。’20年の東京オリンピックは移住先のロスで観戦するのが夢 【C氏】 20代銀行員。彼女ナシ歴3年。食事はもっぱら外食ですます。今、一番好きな食べ物はスシローの「出汁入り鶏がら醤油ラーメン」。趣味は特になし ― プロが教える[NISA口座]の新常識【2】 ―