ポーカーは強者に揉まれるのではなく、弱者を弄ぶゲームだ――「オンラインポーカーで稼ぐ」に挑戦【その2】
2015.03.28
ネット上で世界中のプレイヤーと対戦できるオンラインポーカーでは、数百ドルの元手が一晩で数十万ドルに増えるようなドリームメーカーが毎日誕生している。そんな中、闇雲にプレイするだけでは強豪プレイヤーの養分になること必至。腕に自信のある記者3人が、各々が考える必勝法で勝利の道を模索してみた。
【スギナミ】
ポーカー歴3年。マニラの殺し屋のような風貌とガラス細工のハートを併せ持つ。’14年春、ジャパンオープンポーカーで優勝も、海外ではさしたる戦果なし
編集部内の有志を集めた“仲間内のゆるふわポーカー”では連戦連勝。ドヤ顔でポーカー講釈なんぞを垂れてはいるが、海外カジノで強豪に囲まれた瞬間、借りてきた猫のようにシュンとなってしまう。「海外に行くたびに退散」を繰り返していれば、嫌でも気付く。「ポーカーとは、強者に揉まれるのではなく、弱者を弄ぶゲーム」だと。
そんな低すぎる志を持つスギナミが選んだのは、PokerStarsに10月に実装されたばかりの新種目「SPIN&GO」。ゲームが始まるとスロットが回転。停止した数字によって賞金額が2倍~3600倍に変動。つまり、分散が大きくなることを嫌うプロが敬遠するタイプの種目といえる。
試行回数は「120倍以上が出るまで」といきたかったが、〆切の都合上、参加費15ドルを200回に設定。いざ、シャッフル・アンド・ディール。
確率的に仕方のないことだが(下表参照)、賞金額の大半は2倍の30ドル。気が乗らないままズルズルと負けが込んでいくが、38戦目にして10倍の150ドルが停止。俄然やる気に火がつく。
が、テーブルの雰囲気も一変。30ドルでは荒いプレイが頻発したが、150ドルになった途端、急に相手が堅くなる。個々のポーカーのプレイスタイルにはじゃんけんの要素に似たものがある。参加率が高くアグレッシブに攻めてくる相手には、パッシブ(弱気)なプレイでブラフを受け止める作戦が有効。逆にロック(堅すぎる)には参加頻度を増やせばチップを稼げるのだ。
この法則に気付き、安いレートでは手堅く、高いレートでは参加頻度を増やす。15回発生するはずの90ドルが12回と引きは弱かったが、平均勝率は42%と順調に推移。通常の少人数のキャッシュゲームはプロの巣窟でレーキ負けをするが、それに比べたら緩いメンツであることを実感した。
挑戦日/11月8日~24日
SPIN&GO15ドルを200回
参加者:3人でトップ総取り
【結果】
投資:3000ドル
賞金:3480ドル
(85勝115敗)
480ドルの利益
2面打ちでプレイしたため総稼働時間は12時間ほど。時給40ドルと計算すれば、自分とすれば好成績といえる。ただ、この結果が妥当かは試行回数が少なすぎるが……
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