止まらぬ円安関連倒産、13か月連続の前年同月比増加

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 2月5日、帝国データバンクは2013年1月から2015年1月までの倒産企業(負債1000万円以上、法的整理のみ)の中から、円安の影響を受けて倒産した企業を抽出し、第4回目となる「円安関連倒産」の調査結果を発表した。  それによれば、1月の「円安関連倒産」は34件となり、集計開始の2013年1月以降13か月連続の前年同月比増加となった。さらに、負債総額は818億5200万円にのぼり、過去最大の負債額となってしまったという。 ※円安関連倒産の推移⇒http://hbol.jp/?attachment_id=24329

帝国データバンク資料より

 また、特筆すべきは「100億円以上」の負債規模を抱えた倒産企業が集計開始後初めて発生したこと。  これは、東証1部上場のスカイマークが民事再生法適用を申請したことが要因。帝国データバンクによれば、複数の国内LCCが台頭したことによる競争の激化など要因は複数あれど、急激な円安の進行によって航空機導入に伴うドル建てリース料の支払いが大きな負担になったなど、想定を超える円安の進行や燃料費の高止まりが、直近業績の著しい悪化を招いたとしている。  一方、全体では負債5億円未満の中小企業が全体の約8割を占める結果となり、中小企業には厳しい円安の影響が窺える。  現在は1ドル117円~120円のレンジで推移しているが、大企業でも円安局面で疲弊しているところもあり、今後の影響が注目される。 参照:第4回 : 「円安関連倒産」の動向調査(http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p150201.html) <文/HBO取材班>
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