立花隆志のYouTubeチャンネルより
3月28日の伊賀市議選で、
NHKから国民を守る党、改め、NHK受信料を支払わない方法を教える党の公認だった
門田節代が
落選したため、選挙の連敗記録は「
27」に伸びた。当落のボーダーラインは1098票だったことを考えると、
350票しか取れなかった門田節代は大惨敗だ。かなり前から街頭に立ち、当選するための地道な努力を続けてきたはずなのに、まったく勝負にならなかったのだから、N教党に期待する人はいなくなってしまったと言っていいだろう。
次回は、4月11日に行われる
群馬県の太田市長選に
町田紀光が立候補する予定となっており、またしても連敗記録を伸ばしそうな情勢だ。町田紀光はこれまで桶川市議選や参院選の栃木県選挙区などに立候補しているが、いずれも落選に終わっている。
ただ、4月18日の
富山市議選には、熱烈なN教信者の
堀孝童が立候補してくる予定で、こちらはほとんどN教党の党員たちと変わらないぐらいに活動しているにもかかわらず、無所属で立候補してくるため、事情を知らない人がうっかり投票してしまう可能性がある。先日の千代田区議補選に立候補した
加陽麻里布がそうであるが、最近はあえて公認をもらわずに
ステルスで立候補してくるケースもある。富山市と言えば、映画「
はりぼて」の舞台にもなった
政務活動費のちょろまかし問題で前代未聞の辞職ドミノが起こった地である。くれぐれもよく調べてから投票に行っていただきたい。N国系候補者の悪質なところは、表向きは市民のために働くと言っていても、誰一人、まともに働いていると評価できそうな議員はいないのである。そもそも刑事事件として問われている立花孝志の行動を手放しで絶賛している時点で、物の善悪の判断がつかない人間たちだということだ。
NHKから国民を守る党から立候補し、東大阪市議選で当選を果たした男に、また居住していたとは認められないとして、当選無効の判決が下されることになった。定められた法律すら守らない人間たちが、また議員としての資格を持ち合わせていないのに議員として活動し、市民の税金を無駄にしていた。
東大阪市議の嶋谷昌美は、3月25日に大阪高裁から「
当選無効」とする判決を下された。判決によると、嶋谷昌美は投票前に1ヶ月以上、川西市の住居で女性と一緒に暮らしていたと認定。東大阪市での電気、ガス代が著しく低かったことに触れ、「夏場の選挙でエアコンなどを控えたとは考えられず、本拠は東大阪市ではなかった」と結論づけられた。
N教党は、これまでにも
新宿区議の松田美樹が、生活の拠点が夫と暮らす東京都練馬区にあったとして、新宿区選挙管理委員会から「
当選無効」の判断を下されている。本来は議員の資格がなくなっているはずだが、この決定を不服として選挙管理委員会を提訴したことで、最高裁の判決が下されるまで議員として活動することになった。今のところ、東京地裁でも、東京高裁でも、選挙管理委員会の判断を支持し、「当選無効」の判決が下されているが、最高裁まで争っているため、松田美樹は今も議員であり続け、議員報酬を受け取っている。
議員の資格のない人間が議員になり、年間1000万円近い議員報酬をもらい続けているということである。
遵法精神に乏しい「
NHKから国民を守る党」は、法律を司る士業の『司法書士』までもが居住要件を満たさずに立候補している。2019年5月の足立区議選では、現在、東京司法書士会の理事である
加陽麻里布が、駅前のカプセルホテルを住所にして立候補。加陽麻里布に投票された5548票がすべて「
無効票」として扱われ、有権者を欺く形になった。こちらも足立区の判断を不服として裁判を起こし、
最高裁まで争った末に「敗訴」となっている。
こうした居住要件を満たさずに立候補してくるNHKから国民を守る党の悪質な動きは、2018年6月の立川市議選に立候補し、当選してしまった
久保田学にも見ることができ、当時、「居住実態がほとんどない」と記した私の告発記事に対し、立花孝志が「そう書いたからには、証明しなければならないのはオマエだ。ないことを証明するのは『悪魔の証明』と言って、オマエに居住実態を証明することはできない。オマエはこの裁判で負ける」と息巻いて、本当に裁判を起こしてきた。
ところが、この裁判の顛末は非常にマヌケだ。久保田学が多忙を理由に立川に住んでいた証拠を出さなかったばかりか、裁判に必要な資料を忘れ、裁判官の目の前で、傍聴席に座っていた立花孝志から資料を受け取り、その立花孝志が動画で「これはスラップ裁判だ」と言い出し、ご丁寧に「スラップ裁判」とは「裁判の勝敗ではなく、被告の経済的困窮を狙ったものだ」とドヤ顔で解説していたため、全国的にも大変珍しい「スラップ裁判(訴権の濫用)」が認められ、
原告の久保田学が被告の私に対して78万円を支払うように命じる判決が下された。なお、立花孝志が主導して控訴したのだが、
東京高裁は支払う金額を94万円に増額する判決を下している。ちなみに、この判決は法曹界でも鮮烈なものだったため、業界誌では特集が組まれ、司法学生たちの教材として使われるようにもなってしまった。
それでも、当時の立花孝志の影響力は凄まじいものがあり、YouTubeで何度も「ちだいはデマを書く人間だ」とアピールされたために、私は世の中からすっかり「デマ野郎」として扱われ、今も十分に名誉を回復していない。