筆者のYouTubeチャンネルより
度重なる答弁拒否の末、文春砲であっさり会食を認めた武田総務相
NTT澤田純社長との会食について、長きに渡って答弁拒否を続けていた
武田良太総務大臣。特に3月12日の質疑では、
支離滅裂な理由で答弁拒否を続けて物議を醸したことは過去記事「
NTT接待問題で答弁拒否を連発、しまいには逆ギレした武田総務大臣。拒否理由の矛盾3点を検証」でも指摘した通りだ。
ところが、3月17日に
週刊文春が
武田大臣とNTT澤田社長が昨年11月11日に都内で会食していた事実を報じると、武田大臣は一転して会食の事実を認めた。こうした急展開を受けて、翌3月18日の参議院 予算委員会にて
共産党・山添拓議員は武田大臣に対して、この会食についての詳細を質問。
本記事では、この質疑の中で山添拓議員が武田大臣自身の過去のインタビュー記事の発言内容との矛盾を突き、武田大臣の行動がいかに問題であるかを明らかにしていった約5分間の質疑をノーカットで信号機で直感的に視覚化していく。具体的には、信号機のように3色(
青はOK、
黄は注意、
赤はダメ)で直感的に視覚化する。(※なお、色表示は配信先では表示されないため、発言段落の後に( )で表記している。色で確認する場合は本体サイトでご確認ください)
山添拓議員からの質問6問に対する武田大臣の回答を集計した結果、次のような結果になった。
<色別集計・結果>
●
武田総務大臣(計959字):
赤信号66%
青信号29%
灰色4%
*小数点以下を四捨五入しているため、合計は必ずしも100%にはならない
赤信号が7割弱あり、やはり今回も
質問にほとんど答えていないことが分かる。
一方、
青信号が約3割あるが、
これまでの武田大臣の発言の二転三転ぶりを踏まえると、事実かどうか大変疑わしい内容が多く含まれている。いったいどのような質疑だったのかはこれから詳しく見ていく.。
*記事中の動画リンクが表示されない配信先で読んでいる場合、動画は筆者のyoutubeチャンネル「
赤黄青で国会ウォッチ」で視聴できます
まず、冒頭で山添拓議員はNTT社長との会食をついに認めたことを受けて、武田大臣にその会食の詳細を確認していく。これまでの質疑では短い言葉でひたすら答弁拒否を繰り返してきた武田大臣は一転して、NTT社長との会食について聞かれてもいないことまで饒舌に語り始める。しかし、その答弁内容はあらゆる角度で質問内容の論点をずらすものであった。その質疑は以下の通り。(下記の動画リンクの0分11秒〜)
山添拓(1問目):
「武田大臣に伺います。昨年11月、NTT澤田社長と会食で同席していたことを認められました。どのぐらいの時間、同席され、何を話されたんでしょう?」
武田良太総務大臣:
「
あのー、まあ、1個1個の事案について本来、あのー、答えは差し控えさせて頂いたんですけども、先生ご指摘のこの報道については一切私に対して事実関係の確認がなかったんです。私も大変驚いてますし、その上で私も事実をお話しするということで答えさせて頂きたいと思いますけれど、(
赤信号)
まず、そもそもこの会合自体がNTTさんが主催したものではないんです。JR東海の葛西名誉会長さんが主催された会であって、それは去年の1月の段階から、いつか一度ということでやってたら延び延びになってこの時期になってきたわけですね。(
赤信号)
で、私はその案内は、あー、JR東海葛西、えー、名誉会長の方からメールで頂いたわけですけども。時と場所と地図しか記されておりません。その場にどういう方々が何人来られているかということを事前に私は伺っておりませんでした。(
赤信号)
業務の都合上、おー、かなり遅参を余儀なくされた、あー、わけでありますけれども、その後の日程も詰め・・、詰まっておったために本当に、あのー、まさにわずかの時間・・、としか表現ができないんでしょうけども、しかとれなかったんです。(
青信号)
ですから私のほうは食事はその場ではとっておりません。で、数杯お酒を頂いたわけでありますけども。で、その複数人おられる方と話す・・、ゆっくり話す時間も無いぐらいだったんですね。(
赤信号)
ですから、その主催者である葛西会長とずっと話しとった。挨拶程度のことしか、その他の方とはしておりません。 (
青信号) 」
実に2分近くにわたって武田大臣は答弁しているが、その大半は論点のすり替えであり、
赤信号とした。
1段落目
【質問】会食の同席時間と話題
↓ すり替え
【回答】会食報道の事実確認の有無
2段落目
【質問】会食の同席時間と話題
↓ すり替え
【回答】会食の主催者
3段落目
【質問】会食の同席時間と話題
↓ すり替え
【回答】会食の事前案内
5段落目
【質問】会食の同席時間と話題
↓ すり替え
【回答】会食の飲食内容
「主催者はJR東海の名誉会長」だの、「案内メールには時間、場所、地図しか書かれていなかった」だの、
全く聞いてもいないことを延々と述べ続けている。
一方、
4段落目(会食の同席時間)と6
段落目(会食の話題)は質問と対応する内容が述べられており
青信号とした。だが、「わずかな時間しか参加しておらず、葛西会長とずっと話しており、他の方とは挨拶程度」と主張しているが、この会食が行われたのが2020年11月11日であることを考慮すると非常に疑わしい。この日付がどのような意味を持つのか、そして過去の武田大臣のインタビュー記事の発言を引用しながら、山添議員はこの会食の問題点をさらに追及していく。