「ご褒美」でのヤル気アップは効果薄。どうすればモチベーションを上げられるのか
「このプロジェクトが終わったら、私がチームのみんなに焼肉をごちそうしよう!」。このように、「ご褒美」を与えることで人にやる気を出させるのは、短期的には効果的だが限界がある。プロジェクトリーダーや部下を持つ人は、「ご褒美型」のモチベーションアップの方法を試したことがあるはずで、その効果が薄いことも感じているはずだ。
今回は、このような「ご褒美型」のモチベーションアップが効果が低い理由と、その効果を高める方法について解説する。
行動経済学においては、「外的報酬」(誰かにご褒美をもらうなど外側から起きるもの)によって、モチベーションを高めることに効果があることは確認されており、そのモチベーションの源泉を外的報酬から「内的報酬」(承認ややりがいなど内側から沸き起こるもの)に変更することで、持続的なモチベーションアップに繋がる。
なぜ、内的報酬に切り替えていく必要があるかと言うと、外的報酬の課題は「すぐに飽きられる」からだ。
たとえば、「プロジェクトを達成すると、1万円の昇給だ!」という外的報酬によるモチベーションアップを繰り返していくと、その報酬では物足りなく感じるようになってしまったり、それよりも低い報酬だとモチベーションが上がらなくなってしまう。
なので、持続的に報酬をより高価なものや、価値の高いものにしていかなければ、モチベーションアップに繋げることができないのだ。
これを見てもわかるとおり、外的報酬によるモチベーションアップから、できるだけ早期に、内的報酬によるモチベーションアップに切り替えていく必要がある。
内的報酬に切り替えるには、報酬などの外的報酬によって行動させ、成長ややりがいを感じさせることによって、次回から内的報酬によって主体的に行動させることが考えられる。だが、内的報酬には個人差があるため、難易度がかなり高い。
そう思っていたときに、筆者が放送しているFMラジオにお越しいただいたゲストの方に、面白いお話を聞かせていただいた。
その方は現在、エステサロンを経営しており、従業員が目標を達成することで、海外旅行をプレゼントするようにしていた。ここまでは普通の外的報酬を使ったモチベーションアップだが、そのモチベーションアップをさらに高めるために、ある工夫を行っていた。
それが、「事前に商品を買っておく」というものだ。
「ご褒美」に潜む落とし穴
内的報酬に切り替える方法とは
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