画像はイメージ(adobe stock)
先月から日本でも始まった新型コロナウイルスワクチンの接種。私たちの順番が近づくにつれ、具体的な不安も増えてきます。そうした国民の思いに対し、厚生労働省が用意している問い合わせのチャンネルで、使いやすいものはどれなのでしょうか。
接種の日が近づくにつれ、マスメディアやインターネットで言われている一般的な情報より「私自身の場合はどうなのか」という、個別の事象における不安が増してきます。厚生労働省予防接種室の松本理央氏によれば「HPにワクチンに関するQ&Aがございますので、そちらをご覧ください」とのこと。
そこで、厚労省HPでワクチンに関するQ&Aを探してみました。
しかしこれが、想像以上になかなか見つけられません。ホーム>政策について>分野別の政策一覧>健康・医療>感染症情報>新型コロナウイルス感染症について>新型コロナワクチンについて>
Q&Aと、とてつもなく深い階層まで入っていかないとたどり着けないのです。この方法ですと、筆者でも10分近くの時間を要しました。
サイト内検索などもきちんと使える若い世代にとっては、Q&Aへアプローチすることも難しくはないかもしれませんが、4月に接種を控えた高齢者の中にはインターネットの扱いに慣れていない人も多く、そうした人々がこの情報にたどり着くのは容易ではないでしょう。
前出の松本氏いわく「LINEのアカウントもございまして、一般的な質問やワクチンに関することは、そちらでも回答できます」とのことなので、LINEも試してみることにします。
「LINEのアカウントは『新型コロナウイルス感染症情報 厚生労働省』と検索いただければ見つかりますよ」(松本氏)とのことだったので、実際にLINEアカウントを友達追加して、いくつか質問を投げてみました。
まず、最も多い医療従事者や高齢者でもなく、基礎疾患のない人の接種開始時期について質問すると、すぐに既読がつき返信がきます。
しかし、その内容は「厚生労働省のHPをご参照ください」と、ページのリンクが送られてくるだけ。リンクをクリックすると、前述した厚労省HPの深い深い階層の途中に飛ばされます。これではやはり、同じ結果になってしまします。
続いて、副反応について質問してもHPに誘導するリンクが送られてくるだけ。さらに「基礎疾患のある人の中での、ワクチン接種の順番はどう決めるのかを問い合わせても同じ回答となりました。
そこで「ワクチン専用コールセンターの電話番号を教えてください。」と送ってみました。すると「ワクチンの開発は、ワクチンの有効性・安全性の確認や、一定の品質を担保しつつ、大量生産が可能かどうかの確認などを行う必要があります。一般に、ワクチンを開発し、使用可能となるまで、さまざまな工程がありますが、できるだけ早く開発できるよう支援に努めています」と、まったく的外れな回答が帰ってきました。
さらに続けて「求める情報は得られましたか?」と送られてきたため「いいえ」と返信。
すると「どういった情報が必要だったかご入力ください(後略)」と送られてきたため、質問の仕方が悪かったのかと思い「ワクチンコールセンターの電話番号」と、端的に送ってみました。しかし返信は「ご連絡ありがとうございます。いただいたご意見は今後の改善にいかしていきます」と、まったく的を得ない結果に。