1兆円規模の損害や20年単位の影響も。「森喜朗元会長」こそが東京五輪最大のリスク

ザックリと目的と貢献から分析しよう

 目的と貢献の観点から、スポンサー契約と施設設備費の削減を取り上げたが、これらは一例で、いろいろな捉え方があるだろう。しかし、取り上げる項目はどれがよいか、どの金額が正確かどうかなどと、ああでもない、こうでもないと考えあぐねていては話は進まない。  繰り返すが、大括りで、ボリュームの大小を捉えることが大事で、そこに大きな差異がなければ、また別の捉え方を試みればよいだけだ。この方式は、企業におけるさまざま意思決定に使えて、効果のあるとても簡単な方法だ。  そして、企業における意思決定だけではなく、ひとりひとりのアクションプランの優先順位づけにも有効だ。

大中小にわけて貢献度をチェック

 質問:貢献度とは何か  重要度、緊急度に加えて、貢献度をふまえて優先順位をつけるという考え方がよくわかりません。貢献度とは、いったいどういうものなのでしょうか?  回答:売上貢献度で貢献度を峻別する  たとえば営業担当者であれば、大きい売上高に貢献するアクションであれば貢献度が大、中くらいの売上高に貢献するアクションであれば貢献度が中、小さい売上高に貢献するアクションであれば貢献度が小というように、ビジネス貢献度に応じて大・中・小で峻別します。    それらは、1000万円と300万円と50万円で大・中・小なのか、100万円と50万円と10万円で大・中・小なのか、職務によって異なります。  管理部門の担当者であれば、そのアクションが後工程を経ることによって、ひいては自社の大きなビジネスに役立つか、中くらいのビジネスに役立つか、小さいビジネスに役立つかというように、ビジネス貢献度を捉えます。  <貢献度:基準の例>  大:売上高1000万円に貢献  中:売上高300万円に貢献  小:売上高50万円に貢献 【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第229回】 <取材・文/山口博>
(やまぐち・ひろし) モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社新書)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい)、『99%の人が気づいていないビジネス力アップの基本100』(講談社+α新書)、『ビジネススキル急上昇日めくりドリル』(扶桑社)がある
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