テト休暇中はハノイも渋滞が解消される。(画像提供:ハノイ在住日本人)
東南アジアは全般的に新型コロナウィルスに対する対策が強固で、ほぼ鎖国状態にしているところが多い。しかし、コロナ対策優等生とも言われるようになったタイやベトナムも、昨年12月前後から今にかけて次々と国内感染者が発覚している。強硬手段で対処しても、いまだ終わりは見えてこない。
そんなベトナムで、14日夜、こんなタイトルのメールが在住者に出回った。
『
ベトナム国内における新型コロナウイルス関連発表(邦人感染者の確認、ハノイ市緊急通達)』……。
発信者は、在ベトナム日本大使館だ。14日の夜、首都ハノイ市でコロナ対策を実施するハノイ市疾病管理センター(CDC)が、在住日本人たちが最も懸念していたことを発表し、日本大使館も動き出したのだ。
それは、在住日本人の新型コロナウィルス感染の速報だった。この日本人男性は遺体で発見され、その遺体からウィルス感染が発覚した。大まかな足取りは掴めているようではあるが、CDCと在ベトナム日本大使館は、この足取りに関係ある場所を訪れた人は名乗り出てほしいと呼びかけている。
テトなので、ハノイも一応正月気分。まだ日本人ニュースは重く受け止められていないようだ。(画像提供:ハノイ在住日本人)
この日本人男性は1月中旬にベトナムに入国している。ベトナム政府は国籍問わず、外国からベトナムに入国する際はおよそ14日間の強制隔離を義務づけている。そして、この男性は南部ホーチミンから入国後、2週間ほどの強制隔離期間を経て、国内線でハノイに入った。それが2月頭のことだ。
強制隔離中に数回行われるPCR検査ではいずれも陰性だった。だからこそ、この男性は入国を許可された。その後2週間ほどはホテルに滞在しながら、仕事をしていたとされる。日系の商社で、新任駐在員としてハノイに来た。また、遺体で発見されているため、現在は死因がコロナにあるのか、別の病気で亡くなったのかを確認中だ。現地在住日本人の間では脳卒中で亡くなったと噂されている。
赴任したばかりなので、関係各位へのあいさつ回りをしていたとも言われ、接触者の数はただでさえ多いと見られる。いずれにしても、亡くなっているので正確な足取りが不明ではあるが、在ベトナム日本大使館が把握する行動は、14日の一斉メールの中に記されている。
(1)IBISホテル、ホーチミン市(1月31日夜)
(2)ホーチミン市発ハノイ市行きベトナム航空VN254便(2月1日11時発13時20分着)
(3)タイホー区クアンアンのタイホー通り2号にある「サマセット・ウェストポイント・ホテル」(2月1日から13日まで)
(4)ホアンキエム区ファンチュトリン23号の「サンレッドリバー・ビル」(9階の903号室及び2階の「東京レッドグリルレストラン」(2月2日12時から13時まで)。
(5)タイホー区クアンアンのXuan Dieu通り168号にある「八十八商店レストラン」(2月3日18時から20時まで)
(6)タイホー区クアンアンのXuan Dieu通り51号にある「ラッフルズ・メディカルクリニック」(2月4日朝、2月8日)
(7)バーディン区リンランのKim Ma Thuong75号にある「とり吉(とりきち)レストラン」(2月5日19時から21時まで)
※地名や通り名の表記は大使館の一斉メールのまま掲載しています。
CDCと日本大使館はこれら日時にこの場所に行ったことがある場合、速やかに地元の医療ステーション、医療センター、あるいは
在ベトナム日本国大使館のサイト記載の電話番号に連絡するように呼びかけている。