再度改名の「N国」。自公の銀座飲み歩き離党者を勧誘するも、地方選挙26連敗の現実

地方選挙は26連敗で記録更新中

 統一地方選で旋風を巻き起こし、参院選で議席を獲得した時には「選挙のプロ」だと思われていた立花孝志。あれから半年ちょっとで、N国党というのは、すっかり地方選で勝てない存在になっている。2020年以降の戦績はご覧の通りだ。 [落選]1月26日:吉川市議選(鬼沢宏孝) [落選]1月26日:取手市議選(岡本介伸) [落選]2月 9日:前橋市議補選(前田みかこ) [落選]2月16日:弥富市議選(宮部英雄) [当選]2月16日:新座市議選(小野沢健至) [当選]4月12日:志木市議選(古谷孝司)※無投票当選 [落選]4月12日:福山市議選(加陽輝実) [落選]4月12日:坂戸市長選(尾崎全紀) [落選]4月12日:坂戸市議選(石川新一郎) [落選]4月19日:鹿児島市議選(最勝寺辰也) [落選]4月19日:魚津市議選(谷口隆司) [落選]4月26日:衆院補選・静岡4区(田中健)※供託金没収 [落選]4月26日:倉敷市長選(越智寛之)※供託金没収 [落選]4月26日:丹波篠山市議選(大久保祐太) [落選]4月26日:京丹後市議選(尾瀬健一郎)※供託金没収 [落選]6月 7日:港区長選(柏井茂達)※ホリ新、供託金没収 [落選]6月28日:野田市議補選(渡辺晋宏)※ホリ新 [落選]7月 5日:東京都知事選(立花孝志)※供託金没収 [落選]7月 5日:東京都知事選(服部修)※供託金没収 [落選]7月 5日:東京都知事選(斉藤健一郎)※供託金没収 [落選]7月 5日:東京都議補選・北区(新藤加菜) [落選]7月 5日:東京都議補選・大田区(小林隆弘) [落選]7月19日:印西市長選(新藤加菜)※供託金没収 [落選]8月23日:箕面市長選(服部修)※供託金没収 [落選]8月23日:箕面市議選(信時一則) [落選]9月13日:和泉市議選(多田ひとみ) [落選]9月20日:摂津市議補選(近藤真由美) [落選]10月18日:岡崎市議選(畑山浩一) [落選]1月24日:倉敷市議選(越智寛之) [落選]1月31日:戸田市議選(黒瀬信明) [落選]1月31日:千代田区議補選(加陽麻里布)※無所属 [落選]2月 7日:前橋市議選(前田みかこ)  2月16日の新座市長選で当選を果たして以来、4月12日に無投票当選こそあれど、その後は一度も勝てていない。2月7日の前橋市議選にも候補者を擁立し、あえなく落選している。

N国カラーを消しても当選せず

 今年に入ってからは特に悲惨で、1月24日の倉敷市議選に立候補した越智寛之は、供託金100万円を没収されてまで知名度アップのために倉敷市長選に立候補していた。お金をかけてまで挑んだのに、当落ラインに遠く及ばないレベルで落選している。  1月31日の戸田市議選に立候補した黒瀬信明は、誰よりも時間をかけて戦ってきた。半年以上前からほぼ毎日のように駅頭に立ち、有権者に訴え続けてきた。実は、N国党というのはインターネットを駆使して当選してきたように思うかもしれないが、その裏には駅頭での地道なドブ板的活動があり、誰よりも時間をかけて挑んだのに、こちらも当落ラインには遠く及んでいない。NHKから国民を守る党に対抗するために発足した「あなたの党(旧・しょぼい政党)」の候補者にも負ける始末である。  同じく1月31日に行われた千代田区議補選では、2019年5月に立花孝志の恋人というキャラで足立区議選に立候補し、北千住のカプセルホテルを住所だと偽って立候補したとして、獲得した票がすべて「無効票」になってしまう事件を起こした加陽麻里布が、NHKから国民を守る党の公認を受けず、無所属の候補として戦いに挑んだ。こちらは日本維新の会の音喜多駿率いる「あたらしい党」の公認で、妊娠していないのにマタニティーマークをつけて歩き、いろんな優遇を受けていたというツイートが炎上してしまった女装オジサンにも得票数で負け、最下位に沈んでいる。N国カラーを消してもN国の人間であることがバレて、まったく票を取れないのである。  2月7日の前橋市議選に立候補している前田みかこは、宇都宮市議の遠藤信一から「新型コロナウイルスに効く」と言われ、亜塩素酸ナトリウム水溶液にクエン酸水溶液を混ぜて飲み、おなかが痛くなって、夜間救急で病院に駆け込んだ人間である。いくら「コロナに効く」と言われたからって、ハイターを飲むバカがいるかという話だが、そのレベルの人が市議に立候補しているのである。なお、遠藤信一がYouTubeに亜塩素酸ナトリウム水溶液にクエン酸水溶液を混ぜて飲む動画をアップしていたせいで、このような事件が起こってしまったので、市議会にクレームが殺到し、遠藤信一は議会の場で謝罪をさせられている。
宇都宮市議の遠藤信一

宇都宮市議の遠藤信一

 こうした呆れた現状もあり、N国党は着実に連敗記録を伸ばしている。3月には伊賀市議選、5月には千歳市議選、6月には尼崎市、あきる野市、魚沼市の各市議選に候補者を擁立してくる計画だが、勝てる選挙は一つもないと見ていいだろう。N国党は完全に「オワコン」である。
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実は立花も丸山も受信料を払っている
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