IPA 情報セキュリティ10大脅威 2021 から考える「ポストコロナ社会のセキュリティ」

ポストコロナ社会のセキュリティ

 2020年、新型コロナウイルスの登場により、世の中は大きく変わった。多数の人を集めて、一ヶ所で密集して仕事をするという様式は、感染症を蔓延させて業務を停止させてしまうというリスク要因となった。その結果、自宅からリモートで仕事をおこなうという分散様式が求められるようになった。  集中して管理するよりも、分散して管理する方が、当然管理は難しくなる。そして、それぞれの仕事場所の状況が異なるとなると、対策も多岐にわたる可能性があり、難易度は上昇する。  自宅勤務をしていると、それこそ家族間で別会社のデータが丸見えになるというリスクだってある。気分転換にカフェで仕事をしていて、そのままノートパソコンを忘れて帰ることもあるだろう。  まだ、コロナ禍から1年ほどだが、分散型の仕事環境に完全に移行できた会社はどのぐらいあるのだろうか。まだまだ模索の時期だと思うが、緊急事態宣言が伸びた今、今後のセキュリティについて、考えていく必要があるだろう。 <文/柳井政和>
やない まさかず。クロノス・クラウン合同会社の代表社員。ゲームやアプリの開発、プログラミング系技術書や記事、マンガの執筆をおこなう。2001年オンラインソフト大賞に入賞した『めもりーくりーなー』は、累計500万ダウンロード以上。2016年、第23回松本清張賞応募作『バックドア』が最終候補となり、改題した『裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』にて文藝春秋から小説家デビュー。近著は新潮社『レトロゲームファクトリー』。2019年12月に Nintendo Switch で、個人で開発した『Little Bit War(リトルビットウォー)』を出した。2021年2月には、SBクリエイティブから『JavaScript[完全]入門』、4月にはエムディエヌコーポレーションから『プロフェッショナルWebプログラミング JavaScript』が出版された。
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