’90年代のような不動産バブルが再来するか!? 自分でREIT銘柄を選ぶコツ

 コロナ・ショックで一時大きく値を崩したREIT市場にV字回復の兆しがあるという。今後、大儲けできる銘柄を徹底分析!

’90年代のような不動産バブルが再来するかも!

REIT REITは不動産と株の「良いとこ取り」をしていると呼ばれることが多い。不動産投資にはないメリットについて経済ジャーナリストの雨宮京子氏はこう語る。 「証券なのでいつでも売れるうえに、複数の商品を買うことでリスク分散もしやすい。さらに、通常の株式投資より高い利回り(平均約4.2%)も魅力的です。REITは安定した収入が放置しているだけで入ってくる『インカムゲイン』が基本。配当は通常、半年に1回あるので、1年以上の長期にわたって保有し続けることをオススメします」  不動産コンサルタントの長嶋修氏はアフターコロナのREITに大きな追い風が吹くと予測する。 「日米欧の金融緩和により、先進国ではゼロ金利やマイナス金利が当たり前になりつつあります。現金をそのままにしておくと増えないため、必然的に株式や不動産投資にカネが流れていくことに。実際、海外の投資ファンドも日本の不動産に投資しようと次々に名乗りを上げています。’90年代の不動産バブルが再来する可能性もあるのです」  不動産はローンを組んで一気に投資するが、REITはボーナスが出るタイミングなどで少しずつ買い足して、副収入を増やしていくのが王道だ。

REITにはメリットがたくさんある!

分散投資が可能 物流拠点、オフィス、住宅、ホテル、商業施設など、さまざまな不動産が組み込まれた「総合型」のREITもある。今後、大きな景気の波が来たとしても、投資先が分散されているため暴落リスクを最小化できる。複数のREITを買えば分散効果はさらに高まる。 いつでも売れる 不動産を売ろうとすると、所有権の移転登記や資金調達、買い主との交渉など、煩雑な手続きをこなさなければならない。一方、REITは流動性が高く、株のように好きなタイミングで売却できる。いつでも現金化できるため、急におカネが必要になった場合も対応可能。 少額から投資できる 不動産投資では100万円以上の資金が必要となってくるが、REITは10万円以下の少額から始めることができる。最安は一口約1万4000円で、高くても約60万円あればREITを購入することができるため、ボーナスが出るたびに少しずつ買い増しすることもできる。 投資利回りが高い REITを運営する投資法人は、当期利益の9割を分配すれば、その分税金が安くなる租税特別措置法の対象となっている。運用利益から経費を引いたほぼすべての利益を分配しているため、投資信託と比べても利回りが高い。長期保有がオススメだ。
次のページ
自分で銘柄を選ぶコツ
1
2
3
ハッシュタグ