日本のコロナ禍をより一層悪化させたのは誰なのか? 有権者は改めて考えねばならない

NHK報道に怒りのツイートをした河野太郎・ワクチン担当相

NHK報道に怒りのツイートをした河野太郎・ワクチン担当相(時事通信社)

みんなそろそろ現与党政治家の無能さに気づいてきた

 いよいよ新型コロナウイルスの感染者が増えすぎて、病院は医療崩壊を起こしつつあり、濃厚接触者の追跡もできなくなり、自宅待機を命じられたまま亡くなるケースも増えてきました。  このままでは2月7日の緊急事態解除もできなくなり、ホテルや旅館、旅行会社など、これまで「GoToトラベルキャンペーン」の恩恵を受けてきた企業も経営が苦しくなりそうです。  日本経済の打撃は避けられず、ますます倒産が増えてしまうかもしれない。そうならないためにも、今こそ政治家の皆さんが中心となって、徹底した感染防止策を考え出していただきたいのですが、皆さんもうっすら気づいていると思いますが、日本の政治家というのは仕事ができません。  それもそのはず、日本の政治家はどいつもこいつも大物議員の2世や3世ばかり。社会でちっとも通用しないから「それなら政治家にでもしておけばいい」ってことで、政治家をやっているような人も少なくないので、そんな人たちに画期的な解決策なんて考えられっこないのです。  ですから、本来であれば、新型コロナウイルスを克服した台湾やニュージーランドのように、街角に無料のPCR検査センターを片っ端から建てなければならないのですが、そういう発想にはなりません。それどころか、みんなにワクチンを打てばどうにかなると思っているのです。これはけっこう悲惨な戦略です。

問題点①:ワクチンが手に入らない

 世界では、ファイザー社やモデルナ社、アストラゼネカ社のワクチン接種が始まりました。イギリスやアメリカでは既にワクチン接種をしていて、高齢のエリザベス女王も接種するそうです。しかし、イギリスやアメリカなどではワクチン接種が始まっていても、日本ではまだまだ始まっていません。  先日、次期総理大臣候補と目され、活発に政府の重要な告知をTwitterで広報しているのに有権者を平気でブロックすることで有名な河野太郎さんが「ワクチン担当大臣」に任命されましたが、最初にやった仕事は「NHKに対する文句」でした。  日本のワクチンは当初、2月中にも一部の医療関係者に接種され、3月にも高齢者を中心に接種が開始されるというスケジュールでした。NHKはそれを報じていたのですが、河野太郎さんがワクチン担当大臣になってやったことはNHKに対し、「勝手にスケジュールを決めるな」と言って、これが誤報であることをアピールすることだったのです。  これには全国のネトウヨが大喜び。「やっぱりNHKは嘘をついているんだ!」とNHKを悪者扱いしていたのですが、悲しいことに、これはNHKの誤報というより、ワクチンの生産が追い付かず、日本が後回しにされてしまっただけの話です。  当初の計画では今年の6月までにワクチンが生き渡るという話だったのですが、スケジュールは大きく後退し、「年内に供給できればいいかもね」ということになってしまいました。ワクチンを製造している製薬会社にもいろいろな事情があると思いますが、世界中がワクチンを取り合う中、日本は早くも「後回しの国」になってしまったのです。  本来であれば、ワクチン担当大臣である河野太郎さんが中心となり、日本の政治家たちの「交渉力」によって、製薬会社には断固として約束を守ってもらい、せめて医療従事者の分だけでも妥協は許さないなどの手もあったと思うのですが、政治力も外交力も一切見せることなく、「NHKの報道が嘘だ!」と言って、国民も国民で「よくぞ言ってくれた!」というリアクションになっているわけなのです。  そんなわけで日本は、ワクチンがちっとも手に入らない国になってしまい、高齢者が夏までにワクチン接種を受けることはほぼ不可能。そんな状態でオリンピックだけは開催すると言い張っているのですから、地獄としか言いようがありません。
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ワクチン以外に対策を講じられない日本政府
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