神保記者の質問に対する菅総理の回答は以下の通り。(下記の動画リンクの2分36秒〜)
菅総理:『
えー、まず、このー、コロナ感染者への医療について、まあ、政府として、えー、そこに対応してもらってる医療機関に対して、まあ、しっかり支援をさせて頂いたりですね、あるいは、あー、保健所への人員の派遣。そうしたものの体制をつくったり、クラスターが発生すると政府のチームがそこに行って対応するなど、そうしたことについて政府は行ってきました。そして、また、この、医療機関でありますけども、これは、あのー、日本には今の法律がある中でですね、あのー、逼迫状況にならないように、えー、まあ、政府としては、ベッドは数多くあるわけでありますから、それぞれの民間病院にですね、えー、言って、おー、出して欲しいとか。そういう働きかけているのは、ずっと行ってきているということも、おー、事実であります。(
赤信号)
そして、この、感染症については先ほど申し上げましたけども、おー、そういう法律改正は行うわけですから、まあ、それと同時に医療法について、今のままで結果的に良いのかどうか、国民かい・・、皆保険。そして、多くの皆さんが、その診察を受けられる今の仕組みを続けていく中で、まあ、今回のコロナがあって、まあ、そうしたことも含めてですね、えー、もう一度検証していく必要があるというふうに思ってます。それによって必要であれば、そこは改正するというのは当然のことだと思います。(
赤信号) 』
ビデオニュース 神保哲生記者:『現時点ではお考えになってないということでしょうか?』
菅総理:
『
今申し上げましたように、それは検証する必要があるというふうに思ってます。そして、その上のことだと思います。』
司会者(山田真貴子 内閣広報官):『大変恐縮ですが、次の日程ございますので、会見はこちらで結ばせて頂きたいと思います。今挙手されてる方につきましては、各1問メールでお送りください。後ほど総理の回答を書面で返させて頂くと共にホームページでも公開をさせて頂きますので、どうぞご理解いただくようにお願い致します。では、以上をもちまして本日の総理記者会見を結ばせて頂きます。皆様のご協力に感謝申し上げます。』
*司会の発言中、記者席からは「総理、もうちょっとだけ」等の質問を求める声が相次いだが、菅総理は応じることなく退出する
このやりとりを振り返ってみると、菅総理は質問にまったく回答できていない。1段落目、2段落目共に論点をすり替えており、赤信号とした。
1段落目
【質問】
今後の政府対応
↓ すり替え
【回答】
従来の政府対応
2段落目
【質問】医療法による
病床数の改善
↓ すり替え
【回答】医療法による
国民皆保険の見直し
原稿を見ずに正面を見て「国民皆保険」発言をした菅総理
1段落目は
今後の話を聞いているのに、従来の話を延々と述べているに過ぎない。2段落目は「医療法」というキーワードから連想したのか、
問題の国民皆保険に関する発言に移っていく。
この2段落目で医療法について言及する中で「
今のままで良いのかどうか、国民皆保険」「多くの皆さんが診察を受けられる今の仕組みを続けていく中で、今回のコロナがあって、もう一度検証していく必要がある」等と発言しており、どう考えても
国民皆保険の見直しを考えているとしか受け取れない。しかも、これらの発言をしている際、
菅総理は珍しく原稿を見ずに正面を向いて発言していることが映像で確認できる。自分の言葉で語っていると考えられることから、これらの発言は
菅総理の偽らざる本音なのではないか。(下記の動画リンクの3分58秒〜)
翌14日午前に
加藤勝信官房長官は定例会見で「
国民皆保険制度という根幹をしっかり守ってく中で、検証していく」という意味であったと火消しにかかったが、上記の動画を見れば、かなり苦しい言い訳だと言わざるを得ない。