地方温泉街の空き物件を不動産投資が救う!? ワーケーション需要で利回り52%に!
世界的に猛威をふるい続ける新型コロナウイルス。その脅威は我々の生活様式のみならず、住まいのあり方や価値観をも一変させてしまった。そんな新時代の不動産投資の“新たな勝ち筋”をしぶとく稼ぎ続ける大家たちの投資術から探る。
今回取材したのはIT企業で役員として働きながら、副業でマッチングアプリの会社も経営する不動産投資家・りのさま氏。温泉街の格安物件がテレワーク需要に見事にマッチングし、絶好調だという。不動産購入のポイントはどこなのか、その戦術を聞いた!
100万円で購入した温泉街の格安物件がテレワーク需要に見事にマッチングし、絶好調の不動産投資家がいる。IT企業で役員として働きながら、副業でマッチングアプリの会社も経営するりのさま氏だ。
「’20年の7月に購入した某温泉街の戸建てで、内覧時に未掲載物件を紹介されたんです。最初は別の300万円の物件に内覧を申し込んでいたのですが、イマイチだったので断ったところ『ワケあり物件でよければ、こういうのもあるけど……』と紹介されたのが100万円の戸建てでした」
紹介された物件は再建築不可で外観がやや古びているものの、最も修繕費がかかる水回りが一新されており、それが購入の決め手となった。
「自分でリフォームを発注したら軽く100万円を超える内容なので、それだけで買いだと判断しました。物件価格も100万円なら5万円でも2年賃貸に出せば投資資金は回収できてリスクは小さいです。最終的には50万円分のリフォームを行いましたが、家賃を6万5000円に設定。利回りは52%となりました」
コロナ禍では「ワーク」(労働)と「バケーション」(休暇)を組み合わせた「ワーケーション」という造語が話題になるなど、新しい生活様式が取り沙汰されており、これが客付けにおいて追い風となった。
「これまで地場の管理会社は、『こんな場所、地元の人しか入居しませんよ』といった態度だったのですが、今年の5月あたりから『最近、東京からテレワークの人が来るんですよ』と言い始めました。この街は湘南、鎌倉、熱海ほどのネームバリューがないので正直自分は半信半疑でした」
りのさま氏が物件を持つ某温泉街は都心からの移住先としても人気の湘南、鎌倉、熱海と比べて人気度は劣るものの、その分だけ賃料相場は割安。そこがコロナが生んだ移住希望者に刺さったようだ。
「熱海に住みたいけど賃料が高い、でも憧れの温泉街で生活したい層にハマりました。完全リモートに移行した、東京のIT企業で働く人が今は入居しています。東京の家を残したまま2拠点生活をしているので、このくらいの家賃なら大きな負担とならず最適だったのでしょう」
入居者は物件徒歩圏の日帰り温泉で温泉ライフを満喫しているとのことだ。
地方温泉街の空き物件がお宝化。ワーケーション需要で高利回りに
湘南、鎌倉、熱海と比べて人気度は劣るが、その分賃料相場は割安
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