実は日本でもっとも需要があった「北朝鮮美女カレンダー」、コロナ禍で異常事態に

中朝国境閉鎖の煽りをうけて貿易量も激減

3月は中国人と思われるツアー引率するCAという謎めいたものに

3月は中国人と思われるツアー引率するCAという謎めいたものに

 昨年2月上旬に中朝国境は封鎖されて中朝貿易が大きく減っていると報じられている。  北朝鮮からの『労働新聞』や『画報朝鮮』など定期刊行物を取り扱う北京の出先機関によると、4月までは数回、北朝鮮から輸出され丹東に入っていた。しかし、4月以降は8月までの5か月間で1回のみしか輸出できず多くの貨物が北朝鮮側の新義州税関に山積みになっているとのことだった。  9月末に中朝国境封鎖がさらに厳しくなりまったく輸出できなくなり、11月上旬には各取引先へ年内の入荷、各国への発送はできない旨の通知を出している。  それでもカレンダーは、通常の定期刊行物とは別ルートで輸出されるらしく、数は減るが中国へ入ってくる見通しだったようだ。  しかし、彼らが指す別ルートが空路なのか船便なのか、密輸なのか不明だが、そのカレンダーも11月末に年内出荷できないとの通知が出された。現時点でも連絡はなく、いつ美女カレンダーが入ってくるのか分からない。

中朝貿易の現状

北朝鮮最大の祝日がある4月は記念日説明が多い

北朝鮮最大の祝日がある4月は記念日説明が多い

 「世界保健機関(WHO)」は、いまだに北朝鮮の新型コロナウイルス感染者は0人と発表している。陸の国で感染者ゼロは北朝鮮とトルクメニスタンの世界2か国しかない(あくまでその国の報告ベースでの発表のため不思議ではない)。  かたや輸出先である中国も新型コロナ感染抑制に成功したと表面的には振る舞っている。にもかかわらず、国境封鎖は秋以降、強化する一方となっている。  中朝どちらが主導して防疫を強化しているのだろうか? 日本の識者は中国側が北朝鮮人によるハッカー犯罪に激怒し強化したとの見解を示していたり、丹東の貿易関係に取材すると北朝鮮側が国境警備を増員し過去最大級に強化し、新義州の密貿易関係者を一斉に処刑したなんて話も漏れ聞こえてきて恐ろしいなどの話があるなど、中朝どちらが国境封鎖を厳しくしているのか分からない。もしかすると、双方合意の元で周辺国を欺くために猿芝居を演じているのではと勘ぐりたくもなる。  丹東の貿易商によると、北朝鮮側へ最小限の人員での貨物輸送を提案したが、一緒に人間が入国することに難色を示し貨物だけを送るように求めてきて交渉は決裂したという。  現在、北朝鮮が輸入するときには、人民元先払いが原則となっているため中国側としては貨物だけ送ると代金を取り損なうリスクがあるので断ったのだろう。  
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研究者も注目する北朝鮮カレンダー
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