再燃した「桜を見る会」疑惑。野党はどこまで追及できるか
安倍前首相は結局、こうした
地元・下関の選挙事情を十分に把握していない「平河クラブ」所属記者に限った会見でお茶を濁し、「国民に向けて説明した」というアリバイ作りをはかろうとしたのではないか。
しかし翌25日の議院運営委員会で、野党追及チームのメンバーとして2019年12月に下関現地視察をした宮本氏が本質を突く質問をして、年内決着を狙った“茶番劇”を打ち砕いたといえる。
山口4区が次期総選挙での全国屈指の注目選挙区となる可能性も一気に高まった。費用補填の責任を秘書に押しつけながら「次期総選挙に出馬して信を問いたい」と議員辞職を否定した安倍前首相に対してネットが反応した。
昨年12月27日付の『デイリースポーツ』は
「安倍氏 秘書がやった『説明果たし、信を問う』選挙審判! ネット『世界が注目山口4区』」と銘打って、「日本中の熱い視線が山口4区に注がれています」といった投稿が相次いだことを紹介したのだ。
ちなみに山口4区の野党統一候補になる可能性が高いのが、れいわ新選組予定候補の竹村克也氏。元プロレスラーで、現在は通所型福祉施設を経営している。地元での「桜を見る会」追及の急先鋒(先の本サイト関連記事にも登場)、「下関市長選(3月14日投開票)」に出馬表明をしたばかりの田辺よし子・前市議が、竹村氏の選対本部長を務める予定にもなっている。
「安倍私物化政治を下関から変える」と田辺氏が意気込む下関市長選と、秋までには実施される次期総選挙の山口4区が連動するのは確実だ。3月の下関市長選で田辺氏が安倍派前田市長を破った勢いを買った竹村氏が、秘書に責任をなすりつけて評判ガタ落ちの安倍前首相を追い込むという展開もありうるのではないか。
1月18日から始まる通常国会では、
「安倍前首相は十分に説明した」(菅首相)と幕引きを図る与党と、証人喚問を求める野党が対決するのは確実だ。こうした与野党の攻防はもちろん、一気に注目選挙区となった「山口4区」や、その前哨戦となりそうな「下関市長選」(3月14日投開票)から目が離せない。
<文・写真/横田一>