DirectXの生みの親の1人が55歳で死去。社内で「Beastie Boys」と呼ばれた反骨者たちの功績

DirectXのその後

 日本にいて、家庭用ゲーム機の隆盛とともに時間を過ごしてきた人間にとっては、「ゲームはゲーム機で遊ぶもの」というイメージがある。しかし世界的に見れば、Windows のようなパーソナルコンピューターも、大きなゲームプラットフォームだった。そして、Windows 向けのゲームといえば、DirectX が基盤になっていた。  Microsoft は、この技術基盤を活かして、Xbox を世に投入した。第一世代の Xbox は、2001年11月に北米でリリースされた。DirectX 8.0 が公開されたのは2000年11月である。ほぼ1年後のリリースとなる。  それから20年近くが経った。現在の巨大テック企業の、収益構成をグラフ化したページを見てみよう(Visual Capitalist)。Microsoft のゲーム事業は9.1パーセントになっている。Microsoft 自体の総収益は120億ドルである。120億ドルのうちの9.1%は、10.92億ドルになる。日本円に直せば約1092億円。巨大な事業に成長していることが分かる。  DirectX は、社内の反骨者たちが開発を始めた。彼らが切り開いたゲームへの道は、今や Microsoft の大きな収入源の1つになっている。 <文/柳井政和>
やない まさかず。クロノス・クラウン合同会社の代表社員。ゲームやアプリの開発、プログラミング系技術書や記事、マンガの執筆をおこなう。2001年オンラインソフト大賞に入賞した『めもりーくりーなー』は、累計500万ダウンロード以上。2016年、第23回松本清張賞応募作『バックドア』が最終候補となり、改題した『裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』にて文藝春秋から小説家デビュー。近著は新潮社『レトロゲームファクトリー』。2019年12月に Nintendo Switch で、個人で開発した『Little Bit War(リトルビットウォー)』を出した。2021年2月には、SBクリエイティブから『JavaScript[完全]入門』、4月にはエムディエヌコーポレーションから『プロフェッショナルWebプログラミング JavaScript』が出版された。
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