「古い価値観」だけじゃない。明石家さんまの言葉に秘められた幸福追求の真理

勘違いされがちな「ポジティブ思考」

 元を辿れば「ポジティブ思考」という概念があり、これは「あらゆる問題は解決可能である」と考える思考法として存在していた。  しばしば勘違いされているが、ポジティブ思考とは楽観的思考とは違って積極的に問題を解決する思考法である。  たとえば、大事な会議に遅れたときに、「まぁ……なんとかなるでしょう」という楽観的に考えるのではなく、「会議に遅れそうだから、短時間で話をまとめれるように準備しよう」という、積極的に問題を解決することをポジティブ思考と言う。  筆者も、課題に直面するとポジティブ思考スイッチを入れるようにしていたが、このホールネスとは、それをさらに強化したものではないかと考えている。  ネガティブな出来事に直面すると、それに打ち勝つ精神的な強さを手に入れようとするが、そうではなくそれを受け入れつつ、解決へ前を向くことが重要だ。  男性は、ストレスに対して本能的に「闘争か逃避」を選択してしまうので、ホールネスの状態に慣れている人は少ないかもしれない。「コロナに負けるな!」というネガティブな出来事に対して闘争する姿勢は、男性脳的な発想だ。

ネガティブには抗わず、受け入れる

 しかし、明石家さんまさんの言葉は、「後悔なんてしちゃだめ!」という闘争的な発想や後悔することを否定するのではなく、「後悔がええねん」と後悔をしている前提を受け入れつつも、次へ進むように促している。これが、まさにホールネス的な能力だ。  2021年も、コロナの影響で自分ではどうすることもできない、ネガティブな出来事に出くわすことが増えるだろう。そういうときには、そのネガティブな出来事に抗うのではなく、一度受け入れて、次のステップへ進むホールネスな状態を作れるかどうかが重要になってくるのではないだろうか。  それが不確実な社会で幸福を追求する、もっとも効果的な方法だと言える。 【参考文献】 『ネガティブな感情が成功を呼ぶ』ロバート・ビスワス=ディーナー、トッド・カスダン著 <取材・文/山本マサヤ>
心理戦略コンサルタント。著書に『トップ2%の天才が使っている「人を操る」最強の心理術』がある。MENSA会員。心理学を使って「人・企業の可能性を広げる」ためのコンサルティングやセミナーを各所で開催中。
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