長年懸念されている「南海トラフ」地震は起こるのか? 2021年の巨大地震を専門家が予測

’21年は日本列島に激震が走る!? 長年懸念されている「南海トラフ」「首都直下型地震」の兆候は出ているのか? 今もっとも危険な地域はいったいどこなのか? 逃げ場のないコロナ禍のニッポンで、我々が生き延びる術とは?

現在は嵐の前の静けさ状態。近々巨大地震が起きる?

地震

写真/Adobe Stock

 例年、国内で発生する震度5弱以上の地震は少なくとも8~10回。しかしながら昨年は10月までの時点で3回という異常な少なさだった。ところが11月下旬から年末にかけて、各地でたて続けに4回もの中規模地震が起こるという不気味な現象が。  ’21年、コロナ禍に揺れるニッポンをさらに激震させるのは、かねてから不安視されている「首都圏直下型」「南海トラフ」の最大規模地震なのか? 「昨年の震度5弱以上の地震は計9回とほぼ例年通り。非常に静穏な年でした。ただ、長く静穏が続いた時は往々にして巨大地震が起きる傾向がある」と警告するのは、「JESEA地震科学探査機構」で取締役会長を務める東京大学名誉教授の村井俊治氏。  測量学の権威である村井氏が開発したのは、地震の前兆をとらえる「MEGA地震予測」だ。国土地理院が全国1300か所に設置した電子基準点のGPSデータに基づく、AI解析や気象衛星画像の解析など8つの地震予測メソッドを用いて地震予測を行うという。

’21年にリスクが高まる地震予測エリアとは

 村井氏によると、地震の発生は地盤の“沈降傾向”と深い相関があるようだ。 「東日本大震災、熊本地震の事例では、巨大地震が起きる数か月前から沈降が続き、直前にさらに顕著になった。この経験則によれば、昨年9月ごろから観測されていた静岡県沼津市の沈降傾向が大きな地震に繋がらないかと心配しています。富士山周辺、駿河湾沿い、房総半島には警戒が必要です」  ’21年巨大地震予測マップに掲げたうち③信越地方・群馬県と⑤房総半島周辺と⑥富士山周辺・駿河湾沿いが、村井氏が独自に提唱する「ミニプレート理論」から導き出された、’21年にリスクが高まる地震予測エリアだ。 「日本列島の地下で同一方向に動くいくつかの塊を『ミニプレート』として8つに分類。この動きで境界部にひずみが溜まり、地震が発生するのが『ミニプレート理論』です。現在、信越地方から群馬県にかけてミニプレートの境界に異常変動が見られる。’21年にこの地域に巨大地震が訪れる可能性は高いと考えます」 地震
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2度目の巨大余震がやってくる可能性も
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