米大統領選不正選挙説に熱を上げる門田隆将氏に見る、日本の保守界隈の「ネットde真実おじさん」っぷり
前回は、竹田恒泰氏の歴史観を紹介して今回は、第4回目。陰謀系不正選挙tweetで話題の評論家、門田隆将氏を取り上げたいと思います。
もはや説明は不要でしょう。門田隆将氏とは、虎の門ニュースや文化人放送局ではお馴染みの保守系文化人の一人であり、映画『Fukushima50』の原作者です。で、何故今、門田氏かというと、最近、門田隆将氏に対し「心配の声」が続出しているのです。
というのも、先日の大統領選をめぐり、門田氏が、根拠なき与太話をなんの注記も添えず、Twitterで垂れ流しまくってると炎上し、その姿が「狂気的」と結構巷で話題になってしまったのです。
で、今回は、門田隆将氏が垂れ流した大統領選の与太話を、大統領選の不正の話題も下火になって来たので、一つ一つ振り返ってみようと思います。
アメリカ大統領選においては、根拠不明な陰謀を保守が拡散する光景が見られましたが、その中でも、特に門田隆将は無邪気に、根拠不明な情報に言及する文化人の一人でした。
門田隆将の流した不正疑惑の中で一番極めつけの一つは「ドミニオン疑惑」です。
ドミニオン疑惑を知らない人に説明しましょう。ドミニオンとは、投票機・ソフトウェアなどを提供している会社のサービスの事です。このドミニオンが不正な操作をされて「過大にバイデン票が増えた」というのがトランプの主張だ。以下門田氏もこの疑惑について同調し、さも「何か裏に陰謀がありそう」な語り口でこの疑惑を煽情的にツイートしておられます。
以下、門田氏のツイートから抜粋。
“ジョージア、ペンシルベニア、ミシガン、ウィスコンシン、ネバダ、アリゾナ6州は「逆転する可能性がある」と語ったトランプ弁護団。だが予想通り、報道なし。それにしても“6〜10万のバイデン票が3回ずつカウントされた”というドミニオンは恐ろしい。「全て法廷に提出する」との証拠の中身が興味深い“
しかもこの疑惑は、トランプ寄りの「FOX」にまで否定的な記事を書かれています。
理由は明快。まず有権者が投票する。その次に、ドミニオンのタッチパネルで投票用紙に記入する。その次に、投票機から投票用紙のコピーが印刷され、有権者は、そのコピーを見て、自分が望む選択をしたかを確認し、地方選挙の役人に手渡す。つまり不正が起きたのであれば、保管された投票用紙のコピーを数えたら立証できるわけです。しかしながら、ジョージア州では、印刷された投票用紙が電子集計と一致したと結果も出ているのです(*2)。
しかもトランプ側の主張する「ドミニオン」疑惑は、不正がなければミシガンで勝っていたという主張となっていくのですが、国務長官によれば、ミシガン州ではドミニオン投票機はバイデンよりもトランプに多くの票を投じていたらしいのです。なんやねんw(*3)。
しかもこのドミニオン、トランプは今になってドミニオンは不正だ、と叫んでいますがドミニオンの投票機に「GOサイン」を出したのは、実は、他ならぬトランプ政権の側であり、選挙戦前にドミニオンは、厳正な審査や監査を設けられているが、それらは全て、トランプ政権の間に厳格にテストされ、認定されているのです(*4)。
さらにトランプは選挙中盤に「フロリダ州とオハイオ州の両方で優勝し、負けた候補者はいません。私は多くのことで、両方を獲得しました!」と意気揚々とにツイートしたが(*5)、そのトランプが勝ったフロリダ州とオハイオ州はドミニオンが使われている州だったのです。もはやギャグです。
現在、我が国は、菅義偉政権に忍耐と貧乏を強いられる菅支配の下、日本全体が貧窮状態に陥り、その痛みを軽減する為、「日本凄い」的な神話に郷愁を抱き、平然と中韓に対する排外主義を公に表現する国に成り果てています。しかし、そんな流れに逆行するべく、「日本のエセ保守の非合理性、瑕疵を打ち砕き、愛国神話の脱皮を目指す」本連載。
門田氏がのめり込む「ドミニオン疑惑」とは
“「トランプ弁護団が日本時間未明に1時間半を超える長大な会見。「これは地球上で最大の選挙詐欺であり、最悪の犯罪。もうマスコミは“証拠がない”と嘘をつくのはやめよ」とジュリアーニ氏。さらにドミニオン、Antifaにも踏み込んだパウエル氏。日米のマスコミはどう報じるのか“ジョージア、ペンシルベニア、ミシガン、ウィスコンシン、ネバダ、アリゾナ6州は「逆転する可能性がある」と語ったトランプ弁護団。だが予想通り、報道なし。それにしても“6〜10万のバイデン票が3回ずつカウントされた”というドミニオンは恐ろしい。「全て法廷に提出する」との証拠の中身が興味深い。 https://t.co/9UTGTJw69u
— 門田隆将 (@KadotaRyusho) November 20, 2020
とても興奮しているのだな……と熱気が伝わってくるツイートです。まるで公園でドングリを見付けた少年の様にです。 しかしこのドミニオン疑惑は早い段階で「デマの可能性が高い」事が判明していました。選挙調整評議会のメンバーが、今回の選挙で「投票システムが投票を削除、投票を変更した、または何らかの形で妥協されたという証拠はありません」と結論付けています(*1)。トランプ弁護団が日本時間未明に1時間半を超える長大な会見。「これは地球上で最大の選挙詐欺であり、最悪の犯罪。もうマスコミは“証拠がない”と嘘をつくのはやめよ」とジュリアーニ氏。さらにドミニオン、Antifaにも踏み込んだパウエル氏。日米のマスコミはどう報じるのか。 https://t.co/9hzuqY32uu
— 門田隆将 (@KadotaRyusho) November 19, 2020
ドミニオンを採用したのはそもそもトランプだった
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