コロナ禍での新しい初詣 「密」を避ける方法とは?

初詣

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 新型コロナウイルス感染が収まらぬまま、年越しを迎えようとしています。この冬は密集を避けるために、三が日を避けての初詣が呼びかけられています。しかし、それでご利益がなくなってしまっては元も子もありません。そこで、三が日以外で寺社仏閣にお参りに行くと良い日をご紹介いたしましょう。

「縁日」ってただのお祭りではない

「縁日」ときくと、露店がならぶお祭りのようなイメージを持たれる方も多いでしょう。しかし、縁日とは元来は仏教の言葉で、そのお寺の本尊に縁の深い日だとされ、この日に参詣をすればご利益が増すと信じられてきました。  例えば、関東圏では神奈川県の川崎大師や、栃木県の佐野厄除け大師、東京都の西新井大師など「大師」とつくお寺が、初詣客を多く集めていますが、ここでいう大師とは弘法大師空海のこと。弘法大師の縁日は21日ですので、1月21日などのお参りも良いかもしれません。  また、その年の最初の縁日を、金毘羅宮なら「初こんぴら」といった具合に「初◯◯」として、篤く祭る習わしがあります。有名なのが、古典落語の題目にもなっている「初天神」。天神とはつまり、菅原道眞を祀る天満宮のこと。令和という元号のゆかりの地としても注目を集めた、福岡県の太宰府天満宮も、毎年三が日には200万人という参拝客が訪れます。初詣に天満宮へ出かけようと思っていた方は、三が日を避けるなら菅原道眞の縁日が毎月25日なので、12月25日や1月25日がよいでしょう。

自分の「守り本尊」を知っていますか?

 日本人は、自分の干支は知っていますが「守り本尊」を知らない人がほとんど。生まれた年によって、縁のある神仏が守り本尊として一生見守っていてくれると言われており、子(千手観音)、丑・寅(虚空蔵菩薩)、卯(文殊菩薩)、辰・巳(普賢菩薩)、午(勢至菩薩)、未・申(大日如来)、酉(不動明王)、亥(阿弥陀如来)と振り分けられています。  これをもとに、自身の守り本尊の縁日にお参りに出かけてみてはいかがでしょう。例えば、子年生まれの方は、観音菩薩の縁日は毎月18日なので、千手観音の祀られている奈良県の長谷寺に1月18日に参拝をしたり、酉年の方は不動明王が28日なので、不動明王を本尊とする千葉県の成田山新勝寺に1月28日にお参りに行くのもよいでしょう。  また、亥年の方は、阿弥陀如来の縁日が15日なので、阿弥陀如来が本尊で10円玉のデザインで有名な平等院鳳凰堂に1月15日に出向くのはいかがでしょう。もちろん、都道府県を跨いでの移動には、感染拡大の状況に注意が必要ですが、今年は、三が日に一斉に集まるより、自分に縁のある神仏に縁のある日にお参りに行くのが、賢い選択となるかもしれません。
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三が日に参拝したいならオンラインで
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