「還元率6割」は当たり前!ふるさと納税、お得な返礼品は?入金はいつまで?
実質2000円の負担で全国各地の自治体から返礼品がもらえるふるさと納税。そのブームが今、再燃しているという。おいしい返礼品をお得にもらえる方法とは? ふるさと納税に詳しいFPの丸山晴美氏に聞いた。また、文末には’20年11月現在のお得な返礼品をまとめている。おいしい返礼品をもらって賢く節約しよう!
今だけ特別! 牛肉が実質2倍に――。このような謳い文句が話題となっているのは、ふるさと納税の大手ポータルサイト「ふるさとチョイス」で実施されている「ニコニコエール」キャンペーンだ。
特設ページには「ニコニコエール品」と称して、通常よりも大幅に増量されたお得な返礼品がズラリと並んでいる。これらの返礼品のほとんどが、’19年6月に定められた「寄附金に占める返礼品の割合は3割以下」という法規制を度外視しているから驚きだ。どうしてこのような増量が可能なのか? ふるさと納税に詳しいFPの丸山晴美氏にカラクリを聞いた。
「ニコニコエールは、新型コロナで被害を受けた生産者を支援するため、今年5月に制定された農林水産省の補助事業である『#元気いただきますプロジェクト』の一環として始まりました。
補助事業は博報堂が実施主体となっており、’21年1月31日まで返礼品を提供する生産者は品物の調達費に対して最大で半額分の補助金が受けられることに。これによって、期間限定ながら返礼品の量を増やすことが可能となったのです。補助期間は各自治体で1か月ずつと決められているため、ニコニコエールでも1か月を区切りに返礼品が更新されます。キャンペーンは7月から始まったので、現在は第5弾が展開中です」
この「ニコニコエール」の登場によって、自治体間の争いが再燃。ふるさと納税の枠は年内に使い切らなくてはいけないため、各自治体は年末商戦にしのぎを削っている。しかし、そもそもこうした返礼品競争の過熱に歯止めをかけるための規制だったはずだが……。
「ポータルサイト運営は大々的に『容量2倍』と広告を打ち出していますし、自治体にも積極的に掲載を呼びかけているそうです。それを総務省や農林水産省は、現状では静観しています。
というのも、本来、飲食店やイベントで卸す予定だった食材がコロナの影響で捌け口を失い、在庫の滞留に悩む自治体が多かったことが、補助事業発足のきっかけ。補助事業の対象となるのは牛肉や水産物、野菜・果物といった第1次産業の食材です。これらは当然、日持ちするものではないので、このままではただ廃棄を待つだけとなってしまいます。自治体が被る打撃を考慮すれば、やむを得ないという判断を下したのでしょう」
2倍もらえる[ふるさと納税]に駆け込め
コロナ被害を受けた生産者を支援するはずが…
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