コロナ禍に増え続ける仕事のストレス。驚くほど簡単に解消できる秘訣はモチベーションにあった

 2015年12月から、従業員50人以上の事業所でストレスチェックが義務化されて5年を迎える。今年は働く環境が大きく変わり、未曽有の業績変化に直面した企業も多く、一人一人のストレスへの影響が懸念される。

ストレスチェック開始から5年、有効な手立ては?

ストレスのないイメージ画像

photo via Pexels

 しかし、大事なのはストレスチェックをすることではなく、その結果をふまえてストレスを軽減するアクションを行うことだ。にもかかわらず、多くの企業がストレス軽減の有効な打ち手を繰り出せないでいるのが実情だ。  リモートワーク業績低下も避けて通れない状況で、それも世界中の人たちに影響が及んでいるので、「そう簡単にストレスを軽減する方法があるはずがない」という諦めの声もよく聞く。  では、もしそれほど長い時間をかけずにストレスを解消できる方法があるとすれば、試してみたいと思わないだろうか? それも専門的な知識や経験が不要で、誰でも実施できる方法だ。  その方法が、自分と仕事のモチベーションファクター(意欲を高める要素)のギャップを解消する方法だ。

仕事のストレスが生じる仕組みとは

 私は、何によってモチベーションが高まるかという要素を、「目標達成」「自律裁量」「地位権限」「他者協調」「安定保障」「公私調和」の6つにわけて捉えている。日本のビジネスパーソンのモチベーションファクターは、この6つにだいたい均等にわかれるからだ。  自分と仕事のモチベーションファクターのギャップとは、たとえば、自分はリスクを回避したい安定保障のモチベーションファクターの持ち主だが、実施しなければならない仕事はリスクを度外視してチャレンジしなければならない目標達成の仕事だというように、安定保障と目標達成で異なる状態のことだ。  自分は独創的な取り組みをすることで意欲が高まる自律裁量の持ち主だが、仕事は周囲と協調する他者協調を発揮しなければならない場合にも、自分と仕事のモチベーションファクターのギャップが生じる。  これらのギャップが大きければ大きいほど、ストレスが生じやすい。逆に言えば、自分と仕事のモチベーションファクターのギャップを解消すれば、仕事に関するストレスは軽減できることになる。
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上司と部下、動機と仕事のズレを修正しよう
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