コロナ禍に増え続ける仕事のストレス。驚くほど簡単に解消できる秘訣はモチベーションにあった

仕事の動機やプロセスで頭を切り替え

 そのためには、自分のモチベーションファクターか、仕事のモチベーションファクターいずれかを変えるという方法がある。しかし、自分のモチベーションファクターはなかなか大きくは変わらない。  そこで、できるだけ自分のモチベーションファクターにあった仕事がアサインされるように、メンバーは自分のモチベーションファクターをリーダーに共有し、リーダーもすべてのメンバーのモチベーションファクターを理解したうえで、それぞれのメンバーのモチベーションファクターに近い仕事をアサインするように努めると、驚くほどメンバー全員のストレスが軽減する。  もちろん、仕事なので自分のモチベーションファクターに合った仕事ばかりできるとは限らない。その場合は、自分と仕事のモチベーションファクターを両立させた動機づけやプロセスを設定すればよい。  「リスク回避策を考えて(安定保障)、進捗状況をトラッキングする(目標達成)」「実施策のアイデアを出して(自律裁量)、他のメンバーと共有する(他者協調)」というように、自分と仕事のモチベーションファクターの両方を組み込む方法だ。  この手法を身につけた人は、「原因がわかってストレスが解消した」「特定の仕事がやりづらかった問題が解消した」「上司からの仕事の指示を、自分で納得して取り組めるようになった」と言う。是非試してみていただきたい。

モチベーションファクターと仕事を合致させよう

 質問:モチベーションファクターに合った仕事とはどういうものか  相手のモチベーションファクターに合った業務を担当してもらうようにすれば、モチベーションが高まりやすくパフォーマンスが上がりやすくなるのではないでしょうか?  回答:モチベーションファクターに合致した仕事をすればパフォーマンスが上がる  担当業務を決める際に、メンバーそれぞれのモチベーションファクターを見極めて、モチベーションファクターに合致した業務を付与することができれば、そのメンバーのモチベーションが上がり、パフォーマンスも上がりやすくなります。  以下の例は、各々のモチベーションファクターに合った仕事のイメージです。 モチベーションファクターの志向と要素【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第217回】 <取材・文/山口博>
(やまぐち・ひろし) モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社新書)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい)、『99%の人が気づいていないビジネス力アップの基本100』(講談社+α新書)、『ビジネススキル急上昇日めくりドリル』(扶桑社)がある
1
2
ひとつの質問で合意形成できる! ビジネススキル急上昇 日めくりドリル

ひとつの質問で、合意形成できる! 1日1問で確実にデキるようになる! 年間100社・5000人、20年以上実践してきた能力開発プログラム