とはいえ、リモートで
カメラやマイクをオンにできない状況で参加する人ももちろんいる。また顧客の場合には、こちらからカメラをオンにすることを強要することはもちろんできない。電話やメールでは、当然ながら表情も詳しい情報も伺えない。
そのような状況でも、相手の状況や考え方を把握する方法がないだろうか? このように申し上げると、「
相手の状況や考え方は千差万別なので、そもそも
把握しようと思うこと自体に無理がある」という返答に接したことがある。
それも一理ある。しかし、もし
相手の状況や考え方のパターンを千通りではなく、数パターンで把握できる方法があるとすれば、活用しやすいのではないか。それも状況や考え方の素になる「
意欲を高める要素」に着目すると、いろいろな状況や考え方に応用が効くのだ。
そのため、私は相手が話した内容から、相手の「
モチベーションファクター」(意欲を高める要素)を見極めることをお勧めしている。
相手が
目標達成(チャレンジ)、
自律裁量(オーナーシップ)、
地位権限(ステイタス)に関する内容を話していれば「
牽引志向」が高い。相手が
他者協調(パートナーシップ)、
安定保障(リスク回避)、
公私調和(バランス)に関する内容を話していれば「
調和志向」が高いというように見極めるのだ。
初対面の人と
2分間対話をして、75%の人が相手の話の内容から相手のモチベーションファクターをだいたい見極めることができる。これは相手が何を大事に考えている状況なのかを、リモートでも把握できる方法だ。
質問:初対面の人のモチベーションファクターをどのように見極めるのか
初対面の人のモチベーションファクターを短い時間で見極めるには、どうすればよいのでしょうか? 例えば、
名刺交換の短い時間で見極める方法があれば有用だと思います。
回答:一回の問答で相手のモチベーションファクターの見当をつける
一緒に会合に参加した人たちと名刺交換をしたとします。その際に、「
本日はどんな目的で参加されたのですか?」と質問をしてみて、その返答からモチベーションファクターの見当をつける方法があります。
以下のような返答をする人は、それぞれの次のようなモチベーションファクターを持っている可能性があります。