昇降デスクがコロナ禍リモートワークで大注目中! スタンディングだけでない活用法とは?

実際に使って痛感したメリットと活用法

1 パソコン作業用と書きものなどで高さを気軽に変えられる
コントローラー

ボタンの上下で0.1cm刻みで高さを上下させることができ、右の数字ボタンではよく使う高さを登録することでワンタッチで目的の高さに移動できる

 自動昇降デスク導入の動機だった高さの微調整で快適な作業環境を手に入れる用途には不満は無し。0.1cm刻みで自分が快適に作業できる高さが簡単に手に入る。また、よく使う高さはメモリー機能で記録しておける。  作業中肩が凝ってきたら、高さを低めにして肩の負荷をへらしたりの細かい気分転換にもなる。  予想外に便利だったのが、パソコンから机下に広がる配線などの接続が楽なこと。机を高くすることで机の下の作業スペースをかなりとることができる。普段使わない資料などを机下の奥にしまい込んでも、億劫にならずにさっと取り出せる。 2 Netflixなどで映画鑑賞などを楽しむのにも最高  高さ調整がワンタッチの恩恵は余暇の動画観賞のほうが大きかったかもしれないと思うほど、快適な動画観賞環境を手に入れることができた。  デスクチェアをリクライニングして首まで椅子にあずけてゆっくり映画を観たいとき、目線は頭の傾きに合わせて上を向いてしまう。普通のデスクでは、リクライニングで休憩しても結局首はモニタのほうに向けてみることになるため、クッションなどを頭にかませて不自然な態勢になってしまっていた。これが自動昇降デスクなら自分一番楽なリクライニング姿勢で快適に動画が見られる高さまで上げられるので、ヘタな映画館で見る何倍も楽な姿勢で映画が楽しめる。  また、デスクの高さを低くすれば、椅子を横において寝転んだりソファに座ってリビングでテレビを見るように楽しむことができた。 3 天板にこだわれるので、部屋の空きスペースに合わせた天板を使ったり、ダイニングやソファテーブルの代わりにもなり結果的に省スペースに  耐荷重120kgの堅牢なデスク脚部は、様々な大きさ種類の天板に対応。取付はビス止めでOKなので、部屋の隅の柱で盛り上がったりした四角いスペースが確保できないケースでも対応できる。また、横幅の自由度も高いので、部屋全体の180cmの長く自由に上下できるサイドテーブルにしてしまうなども余裕で対応できる。いびつな形から、長大な形までしっかり支えてくれる。  また今回選んだE7の最低高は580mm。これは、ソファ用のサイドテーブルによくある高さ。低い高さにしてしまえばリモートワークが終わった後はカフェテーブルの高さに早変わり、なんてことも可能だ。筆者は、4K液晶テレビをパソコン作業用にも使い広大な作業領域を確保しつつ、作業終了後は高さを最低にしてテレビボードとして使い、床座りでテレビを楽しんでいる。

じつは独身のワンルームにこそオススメな自動昇降デスク

梱包されたデスク

デスク脚部のみ注文の場合、1個口で意外にコンパクトに送付されるが、総重量は30kgを超えるので一人での移動や組み立ては結構大変ではある。その分つくりはしっかりしている。

 意識高い系の健康アイテムとして知名度をあげた自動昇降デスク。だが、筆者のようにデスク前で何でもやって生活するグータラにこそオススメしたい。仕事モードではパソコン操作に快適な高さ、余暇では映画やテレビを楽しんだり、カフェテーブルにしたりと自分は一歩も動かず周りの環境をがらりと変えられるパワーが自動昇降デスクにはあった。  この、デスクの高さの上下によって周辺環境を一気に変える力は、子供や妻がおり自室を持てなかったり、独身でワンルームマンション暮らしといった自分の自由になるスペースが少ない人にとっても大きな力になる。  普段は家族のダイニングテーブルとして使い、リモートワーク勤務中はノートパソコンを乗せて自分に最適な高さに調整すれば、快適な勤務環境ができる。ワンルームでも少ない床面積のなかさらに巨大なデスクを入れる努力をしなくても今あるちゃぶ台などと入れ替えることで、ベッドに座りながら最適の高さで仕事ができる、なんてことも可能になる。  部屋にとって大きなスペースを締めるデスクを自動昇降によって多機能にすることで、結果的に省スペースにつながるというワケだ。  難があるとすれば、耐荷重120kgなだけあって、かなり脚部がしっかりしていて重いこと。重量は35kgを超え、一人で組み立てるのはなかなか困難。公式にも2名以上の組み立て要員を推奨しており、女性一人で組み立てるのは困難を極めるだろう。組み立て後の移動もその重量から気軽とは言えない。また、デスク昇降により配線も自動的に上下するため、余裕をもってコンセントの線を確保しておく必要がある。自分にとってのベストの場所や使い方が決まるまでは、組み立て時に家具が滑りやすくなる設置シートなどをあらかじめ貼っておくなどの工夫が必要だ。  正直、筆者は自動昇降デスクを導入しておよそ一か月のあいだ、スタンディングデスクとして使った時間は20分程度でしかない。  それでもオススメしたいのは、きっとスタンディングデスクを使いこなすような意識高く生産性の鬼のような人間よりも、筆者のようなダラダラと机の前に座るだけで仕事には手が付かない……といった人間にこそ自動昇降デスクは福音になるという確信があるからだ。コロナ禍でリモートワークが長期化する中、諦めてデスク購入を検討する際には、ぜひ自動昇降デスクも候補に入れていただきたい。 <文・写真/久保内信行(tabloid)>
編集・ライター。編プロタブロイド代表取締役。デジタル系からオタク系コラム、経済にコピーライティング全般。著書多数。筆者のnote、Twitterアカウントは@tabloid
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