予算10億円の日本学術会議は行革対象、1兆円の辺野古基地建設はスルー。異論排除、独裁的体質の菅政権

政府に都合のよい意見だけを聞くのは、将来の世代に対する冒涜

10月2日の野党ヒアリング

10月2日に行われた、日本学術会議任命拒否問題に関する野党ヒアリング

 10月2日の野党ヒアリング後の囲み取材で、任命拒否に関する筆者の質問に対して岡田教授はこう答えた。 「人事を通じてイエスマンで行政を固めようと。行政の外側(日本学術会議)もそういうようにしようということかも知れませんが、それは将来の日本のとって非常にマイナスだと思うのです。いろいろな考え方でいろいろな提言をする機会を潰して、今の政府に都合がいいことしか耳に入らないようにするのは、将来の世代に対するたいへんな冒涜だと思います。  (菅首相に一言との問いに対して)やはり日本の学術のためには、日本学術会議をきっちりと支えて、そしていろいろな意見を聞いていただきたい」  任命問題が発覚して、すぐに野党は合同ヒアリングを発足させた。10月2日・6日・9日と頻繁に開いて菅政権を徹底的に追及する構えだ。日本学術会議の任命問題をめぐる与野党の攻防は、10月26日の臨時国会召集前から激しさを増している。今後の動向が注目される。 <文・写真/横田一>
ジャーナリスト。8月7日に新刊『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』(扶桑社)を刊行。他に、小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)の編集協力、『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
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仮面 虚飾の女帝・小池百合子

都民のためでも、国民のためでもない、すべては「自分ファースト」だ