大阪でゲリラ街宣を行い、都構想反対を訴える山本太郎・れいわ新選組代表
10月12日告示・11月1日投開票の「大阪都構想」住民投票に対して、れいわ新選組の山本太郎代表が、報道関係者への予告なしのゲリラ街宣で反対を訴えている。
立憲民主党の枝野幸男代表が天王寺駅で都構想に異論を唱えた9月21日には、山本代表は梅田駅と難波駅で昼と夜にマイクを握り、24日には阪急三国駅、そして25日にも京橋駅で街宣。「日本維新の会」との対決姿勢を鮮明にしているのだ。
“大阪街宣”で山本代表と掛け合いをしているのが、同党の大阪5区出馬予定候補で、元大阪府職員の大石晃子氏。都構想のキャッチフレーズである
「大阪の成長を止めるな」について、山本代表が
「本当に成長していたのか」と問いかけると、大石氏はモニターに映し出された
「維新府政で成長していない大阪」と銘打ったグラフを説明したうえでこう結論づけた。
「大阪は全国平均と比べても他都市と比べても、成長していないし、(消費は)低迷しています」
そして山本代表がこうたたみかけた。
「データで見ると、こうなのです。雰囲気だと『(維新は)頼れるな』という感じですが、データは違う」
「大阪の成長を止めるな」ではなく「大阪の低迷を止めろ」
維新の大阪都構想のキャッチフレーズは「大阪の成長を止めるな」
「大阪の成長を止めるな」という謳い文句は、大阪都構想が争点の「大阪ダブル選挙」(2019年4月)でも使われた。
「大阪の成長を続けるには、府と市のトップがともに維新で連携している状態を固定化する、都構想の実現が不可欠」とメリットを強調していた。
その前提が崩れ去ると、都構想への見方は大きく変わるに違いない。実際は「大阪の低迷を止めろ」であるなら、都構想賛成派が減るのは確実だからだ。続いて山本代表は、大阪の消費低迷について、
「内需軽視の安易な外需依存が諸悪の根源」と指摘していった。
「このGDPの中で、経済を動かすいちばん大きなエンジンは、個人消費です。GDPの6割。経済をよくしようとしたと思ったら、この個人消費を喚起するしかないでしょう。しかしこの国は20年以上、いちばん大きなエンジンをほったらかしにしたのです。
頼みの綱は何かというと、結局、インバウンド(訪日外国人旅行者)。『いい加減にしろ』ですよ。それによって、不安定な経済状況を生み出すことになったのは、コロナでもはっきりしました。外国人が入って来なくなった。外国の観光客に頼っていた人、観光地はどうなったのか。
国の明らかな失策だったということです。このインバウンド頼みというのは、大阪もそうだった」