私が河野氏のサイトに設置されたフォームを見た時点では、そもそも
プライバシーポリシーなど、送信した情報がどのように使われるかは明示されていなかった。
縦割り110番に対してメッセージを送った方は、「大臣として」の河野太郎氏にメッセージを送ったわけだろうと思うが、政治家個人のメールというものは、個人だけが見るということはありえない。秘書や事務所の関係者などは必ず閲覧することになる。
もちろん、例えば特定のメールアドレスにフォームの内容を送信し、第三者が絶対に見られないという前提であれば、一定の秘匿性は担保されるかもしれないが、明示されていない以上、その解釈を取ることは無理があるだろう。
しかも、例えば大臣が読んだあとにそのメールがどうなっているのか、適切に破棄されたのかなどの情報は一切ない。
極論すればフォームを送信した人に対して、「ご意見をお寄せいただきありがとうございました。なおこのあとの進捗はメールマガジンにご登録ください」など、フォローアップと宣伝のメールを送ることも不可能ではない。
以上のことを考えれば、
河野太郎氏個人のWebサイトに行政改革担当大臣としてのフォームを載せるのは到底ありえない話で、そもそも内閣府に設置することがすぐできるのであれば、最初からそっちでやれば良いのである。
極論すれば
大臣としての地位を利用して、Webサイトのアクセスと、メールアドレスのリストを入手したという解釈もできなくもない訳で、問題が大きい。
まさに字義通りの「公私混同」と言えるのではないか。
<文/平河エリ@読む国会>