まず、井上さくら市議は「IRがコロナ収束後の起爆剤になる」という林市長の発言の根拠をシンプルに質問する。その質疑は以下の通り。
井上さくら市議:「これだと、まあ、あー、『コロナよりもカジノに現を抜かしているじゃないか』と、『オペラ劇場ばかりやりたがっているのではないか』という風に言われても仕方がないなと思います。で、あのー、カジノのことについて伺います。えーっとですね、あの、今日も市長は『IRがコロナ収束後の起爆剤になる』という答弁されていて、このフレーズ、本会議でも何度もおっしゃっているんですけども。この『起爆剤になる』となぜ言えるのか。その根拠を伺います。市長にお願いします。」
✳︎市長以外が答弁しようとしたため、井上市議が抗議。約30秒後、林市長が答弁
林文子市長:「
えー、あのー、IRについては、あのー、様々なところで私もご発言させて頂いておりますけども、えー、横浜市のやっぱり、えー、将来ですね、税収が非常に厳しい中で、えー、まあ、今はコロナ禍にありますので、このIRの経済的な、えー、効果というものが非常に厳しい状況になっている。まあ、海外でも大変、成功裏に進んでいましたけども、やはり、このインバウンドが非常に、えー、もう交流も無い中でですね、非常に事業者の人も、えー、苦労しているということでございますが、(
赤信号)
あー、本来的には、この、コロナが収束すればですね、えー、私は必ず、あのー、大きな、えー、横浜経済を回復させるところの、えー、引き金になっていくという大変良いツールであるという風に考えて、起爆剤だという風に申し上げました。(
青信号)」
まず、1段落目は起爆剤である根拠どころか、
コロナによって低迷しているIRの実情を話しているだけであり、全く回答になっていない。以下のように論点をすり替えており、
赤信号とした。
1段落目
【質問】IRがコロナ収束後の起爆剤である根拠
↓ すり替え
【回答】IRのコロナ禍による低迷
続く2段落目は、
林市長の考える根拠と思われるものを述べているため、青信号としたが、具体性に欠ける。
再質問も「ちっとも根拠というものが聞こえてこない」答弁
この答弁では根拠は全く分からないため、井上さくら市議は「IRがコロナ収束後の起爆剤になる」という林市長の発言の根拠を再質問する。その質疑は以下の通り。
井上さくら市議:「引き金になるという、回復をすると。その程度とかですね、なぜそれがIRだと、起爆剤になると言えるのかと根拠を伺ってます。」
林文子市長:「
えー、国がナショナルプロジェクトとしてですね、えー、えー、支援して頂いている、というか。(
青信号)
まあ、横浜市、ウォーターフロントの開発は長年の念願でございましたけども、非常に、えー、難しい状況。また、あのー、投資をされるという、そういう、わりと横浜市としては非常に厳しい環境なんですね。あのー、東京の開発なんかあっという間にですね、デベロッパーの方が集まって、次々街が変わっていくという状態ですけど、横浜市ってのはなかなかですね、そういう風に投資をして頂ける、まあ、あー、状況が無いというか、ということでございます。(
黄信号)
そういう中で、えー、この、おー、IRというのは非常に、あのー、まあ、現実的に今も、おー、横浜市の、おー、山下埠頭というのは非常にIRにとって最適な場所であるという風に、えー、皆さんが、事業者がですね、ずっと希望してですね、手を降ろすことなくですね、えー、まあ、今も研究、検討して頂いていることでございますね。(
黄信号)
そうしたことも含めて、私は他に観光的にですね、えー、多くの、おー、集客ができるという意味では、大変IRが有力であるという風に考えているわけです。(
青信号)
井上さくら市議:「ちっとも根拠というものが聞こえてこないんですけども。」
2段落目と3段落目は周知の事実を述べているだけのため、
黄信号とした。
2段落目:横浜市への投資状況
3段落目:IR事業者の状況
1段落目と4段落目は、林市長の考える根拠と思われるものを述べているため、
青信号信号としたが、やはり具体性に欠ける。
1段落目:国から支援を受けている
4段落目:観光的に集客できる