ダンジョン制覇のラッパー・Lick-G降臨! 14歳にしてWebマーケティングの動画活用を指南してきた過去<ダメリーマン成り上がり道 #34>

Skypeでサイファーをする新世代

正社員:「初めて出場したMCバトルの大会は何だったんだっけ?」 Lick-G:UMB(ULTIMATE MC BATTLE)ですね」 正社員:「2013年の逗子予選に出たんだよね。そこから徐々にうまくなっていって、みるみる名を上げていって。やっぱり当時は凄く練習したの?」 Lick-G:「ヒップホップを本気で好きになって、ひたすらのめり込んでいるだけでしたね。それで気づいたら、ラップが生活の拠りどころになっていて。生のMCバトルに出るまでの最初の一年間はTwitterで『Skypeでサイファーやってます』みたいな募集をかけたりして、ひたすらフリースタイルしてました」 –Skypeでサイファーとは、ジェネレーションギャップを感じますね。 Lick-G:「そうやってサイファーをしてるときは、『俺ってうまいじゃん』みたいな感覚があったんですけど、UMBの予選に出たら負けて。だから大会に出始めたころは『自分もまだまだだな』という感じで、徐々に自信がついていった感じですね」 正社員:Lick-Gには『別にみんな、たいしたことねえじゃん』みたいな空気が割と早い頃からあった印象なんだよね(笑)。そんなことなかった?」 Lick-G:「途中からはあったかもしれないです」 正社員:「だよね。それはすげえ感じてた。Lick-Gって今の名前を名乗ったころから、キャラクターとしても今のLick-Gになったし、実際に大会でも勝つようになって」 Lick-G:「そうでしたね」

当初からあったバトルイベントへの違和感

Lick-G:「でも、戦極の小さい大会で負けて、『何これ?』みたいになって。そのころから『MCバトルの違和感やべえな』っていう感覚はありました」 正社員:龍道が優勝した大会だな(『戦極 MC 感謝祭 New comer杯』2014年3月1日)。Lick-Gは萌黄(もえぎ)に負けたあと、怒って帰ったんだよな」 Lick-G:「ソッコーで帰りましたね。でも、そのあとで出場した『Warugaki☆G.P』(2014年3月)っていう大会では、70人くらい出場者がいたなかで準優勝できて。それが中二の最後の大会だったんですけど、そこでかなり自信がつきましたね」 正社員:「あのころに同じような大会に出ていたメンバーとかは、もう連絡取っていないの?」 Lick-G:「基本的に全然取らなくなりましたね。」 正社員:「Lick-Gが出場したUMBの逗子予選も、THE OTOGIBANASHI’Sの人が出場していたりしていたんだよね。当時のMCバトルのシーンには、後のヒップ・ホップシーンでブレイクする人たちが中高生のころに出てたんですよ」 ――今のMCバトルのシーンとは若手の雰囲気が違ったわけですね。 正社員:「違いましたね。そのなかでもLick-Gは最初のころから不敵な感じというか、生意気だった。もっというと周囲をナメてた(笑)。Lick-Gが中3のときに『高校生ラップ選手権』を一緒に見に行ったんですけど、俺がフザけてLick-Gのことをインスタの動画を撮ったら、『もう全員ダサいっすね』『ニガリ君以外は全員勝てると思う』とか言い出して(笑)。コメントで『誰だこいつ』とか書かれてましたけど、あとに出た大会では準優勝(第9回大会)してるし」 Lick-G:「そんなこともありましたね」 <構成・撮影/古澤誠一郎> 【Lick-G(リック・ジー)】 21歳の神奈川県逗子市出身のヒップホップアーティスト。中学時代から楽曲制作を始め、。2018年には自主レーベルZenknowを立ち上げ。2019年にはYouTube Japanがブレイクが期待されるアーティストを紹介する「Artists to Watch」にも選出された。今年は海外プロダクションのプロジェクトにも参加。最新情報はTwitter@lickgzなど各種SNSでチェック!
戦極MCBATTLE主催。自らもラッパーとしてバトルに参戦していたが、運営を中心に活動するようになり、現在のフリースタイルブームの土台を築く
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