ポスト安倍を争う一方で、一部で盛り上がる「ポスト岩田明子」の座

菅の元私設秘書と結婚した「菅ファミリー」のテレ朝記者も

テレビ朝日政治部の小西弘哲記者は、特に菅さんと近いと言われる記者の一人。官邸クラブの菅番として事務所に出入りするなかで、横浜市議時代から菅さんの私設秘書を務めてきた女性と親しくなり、結婚した“菅ファミリー”でもあります。また、毎日新聞政治部の秋山信一記者は、『桜を見る会』問題などで菅さんに執拗に迫り、一時は煙たがられていましたが、菅さんの天敵ともいえる東京新聞の望月衣塑子記者に対して批判的な記事を書いて以降、菅さんに一目置かれるようになったと言われています」(週刊誌記者)  ご存じのとおり、望月記者は“応援団”とは対極にいる記者だ。官邸番ではないが、モリカケ問題が表面して以降、菅長官の会見にたびたび出席。幾度となく菅氏と激しいバトルを繰り広げた結果、’18年には官邸報道室が内閣記者会に対して抗議文を送付する騒動にも発展した。  その望月記者に批判的な記事とは、今年2月6日にアップされた「『望月記者は指させない』・・・事実に反するツイート拡散 菅長官会見巡る異常事態」と題した記事のこと。  1月29日に望月記者が自身のツイッターに「番記者たちが『望月が手を挙げても指させない』と内内で決めたとの情報が届いた」と書き込んだことに対して、秋山記者は「事実に基づかない情報を発信した」と報道。「望月氏が誤ったツイートの削除を拒否しし続けているために、『言わずもがな』の認識をあえて強調しなければならない状況は、メディアの世界にいる者として情けない」と綴ったのだ。 「この記事以降、望月さんに対する批判の声が一時的に大きくなり、菅長官はご満悦の様子だった」(全国紙政治部記者)という。

NHK内にも「ポスト岩田」が

 もちろん、NHKにも菅氏と近い記者がいる。 「’18年7月に菅番の高橋佳伸記者が長官に密着して書いた記事(*菅義偉、彼は何を狙うのか|NHK政治マガジン)が、当時、永田町でちょっとした話題になりました。菅長官の在任期間が歴代最長になったことを記念して書かれた記事なのですが、『ギネス世界記録に申請すべきだ』などと持ち上げ、『長官が総理を目指すべきだ』という話をぶつけたりもしていました。影の総理と言われ、強権的な人事を振るう菅長官という描写もあるにはあるのですが、総じて記事は菅長官寄り。その年の国会は財務省による文書偽造問題で紛糾していたのに……」(永田町ウォッチャー)  このほか、田崎史郎氏などの著名人の名前もあがったが、お茶の間にも知られた解説者のなかでは「共同通信論説委員の柿崎明二さんが群を抜いて菅さんに食い込んでいる」(政治ジャーナリスト)とか。 「菅さんと同郷の秋田出身で、菅さんが横浜市議会議員なった直後からの付き合い。もっとも長い間、菅さんを見てきた記者の一人です。重大な局面では菅さんが柿崎さんを呼び出して、意見を仰ぐこともあるという話」(同)  果たして、岩田明子氏のような「スクープ」を飛ばすのは誰か? 報道記者たちのポスト争いにも要注目! <取材・文/SPA!編集部>
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