●タクシー
畑 健さん(仮名・51歳)タクシー運転手歴20年
「コロナの影響で月収は7割ほど減りました。ビジネス街や繁華街に人が戻っていないので、かつては上客だった外営業のサラリーマンや、飲み帰りの客もなかなかつかまらない。週末の夜に駅で待機していても、とにかく人がいない。だから客単価が数百円と低くても、日中の通院客や買い物客を乗せて数を稼ぐしかありません。
私も月収が40万円から15万円まで落ち込んで、区に相談に行きましたが『もっと大変な人がいる』と一蹴されました。4、5月は業界でタクシーの稼働台数を半減していましたが、6月半ばから再び稼働率が100%になったので、少ないパイを必死に奪い合っています。需要と供給のバランスは、もうめちゃくちゃです」
緊急事態宣言で浮気も自粛ムード。不貞行為の現場が調査できない
●探偵
工藤幸作さん(仮名・41歳)浮気調査員
「これまでは2週間ほど対象者の行動を調査してリポートを作り、1件あたり50万~100万円を得ていました。しかし、3月からはコロナで依頼や相談件数が徐々に減りだし、緊急事態宣言後は1件も来ず、いまだに収入ゼロ。貯金でなんとかしのいでいます。
テレワークで在宅勤務が増えたり、不倫関係の男女が寄る飲食店も営業自粛になり、さらにこの状況下ではホテルも利用しづらいということもあって、不貞行為がしづらい状況になってしまった。浮気も自粛されてしまったんです。ただ、男女がいればどのような世の中になっても不貞行為は起こり得るものですから。再び浮気がしやすくなるよう、コロナが収まるのを祈るばかりですね」
離婚訴訟での証拠品を集めた調査資料作成が主な収入。人物調査の依頼にも対応している
<取材・文/週刊SPA!編集部>