コロナ禍で震災が発生したら……私たちが今すぐに準備しておくべきこととは?

国や自治体が取るべき対策とは

 準備はまだできていないと言いながら、この瞬間にも起きるかもしれない大規模災害。コロナの感染拡大を抑えながら災害からも身を守るために、早急に準備しておきたいこととは。 ――リスクを避けるため、国や自治体ができることはどんなことですか?  すぐにできることは、避難所のためにマスクや消毒液を備蓄しておくということです。それから、先ほどお話しした通り、公共施設だけでは避難所が足りなくなることが想定されるので、ホテルや旅館などの民間施設を使えるようにするための「法整備」や「事前交渉」をしておかなくてはいけませんね。今回は、たまたまアパホテルなどが手をあげてくれたからよかったものの、今後は準備が必要ですね。

私たちが取れる対策とは

――私たち個人ができることはどんなことですか?  避難所に行かずに、自宅にいるという「在宅避難」の可能性についても考えていかないといけません。ただこれはすごく難しいことで、家にいる方が危険な場合もあるなかで、その判断を個人に委ねるということになります。 ――その判断を下す材料は、災害が起こる前に揃えておかないといけませんね。  自分の地域や自宅は、豪雨ではどうなのかとか地震だったたら大丈夫なのかという、あらゆる災害を想定して、あらかじめ安全性を知っておかなくてはいけません。それから、備蓄ですよね。マスクや消毒液を含めて備えられているかは確認しておいた方がいいです。 ――マスクや消毒液は、具体的にどのくらい準備しておくと安心でしょうか?  食料や水の備蓄は3~4日分だったんですよ。ただ、マスクや消毒液はそうした非常時に足りなくなってしまうので、1ヶ月分はあった方がいいと考えます。  台風や豪雨などのように、数日前から予想ができるものもあるが、地震や火山の噴火などは突然やってきます。コロナとともに生きていかなくてはならない時代の「新しい避難様式」を私たちは、すぐにでも備えておくべきといえるでしょう。 <取材・文/Mr.tsubaking>
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