しかし、一日2時間8日間のZoom演習の場合は、2時間演習して
修得したスキルをさっそくその日や翌日に実践で活用し、その結果を持ちよって次の2時間の演習に参加することができる。
まさに、演習と実践のサイクルだ。限られた時間でリモート演習し、各々の状況のなかでそれを試して、再びリモート演習する。
分解スキル反復演習を実践できるのだ。
ああでもない、こうでもないと考えあぐねるだけの会議や、あれこれ考えるだけの研修では、進歩はない。まずは、試してみることだ。ある程度検討したら、まずは実践して確かめて、再び会議を行う。ある程度演習したら、まずは実践活用して、再び演習する……。
新しい働き方が、このような実践会議、実践演習を定着させていくに違いない。
質問:質問による合意形成手法は実際にどの程度効果があるのか
4質問による合意形成手法の原理はわかりましたが、
実際の会議でどの程度効果があるものでしょうか? 実際にやってみると、難しいように思いますが、どのようにスキルを上げていけばよいのでしょうか?
回答:試してみることをお勧めします
実際の
会議の場面で、試してみることをお勧めします。何度か実施していると、洗い上げ質問から掘り下げ質問への転換のタイミング、深刻度合による異論や懸念の優先順位付けの方法に慣れてくると思います。
以下の方法で、一対一で
相手の懸念を4質問だけで解消するロールプレイング(ロープレ)を実施すると、
スキルが上達することを実感できます。
セルフトレーニング
・2人一組で、
ひとりがリーダー役、ひとりがメンバー役になり、ロープレします
・
メンバー役は、業務についての懸念があるとします
・リーダー役は、
4質問を繰り出し、その懸念を洗い上げ、掘り下げ、前提を置いて解決の方向性を示唆し、解決策の合意度を確認します。
・リーダ役は、自撮りしてロープレ後、動画を再生し、次のロープレや実践で、質問の繰り出し方をどのように改善していくか検討します
・
一回5分のロープレで、各質問一分程度で行います
【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第200回】
<取材・文/山口博>