ダメ上司やパートナーに足りないもの。頼りにされる人に生まれ変わる、たった4つの質問

指示・命令や助言は必要ない

   頼りにされる人になるためには、しっかり助言しなければならない、解決策を提示しなければならない、相手を説得させる指示・命令ができなくてはならない……と思い込んでいる人が多い。  しかし、この方法は質問するだけの方法だ。指示・命令がないどころか、助言すらない。しかし、質問するだけなので、そのぶん、相手に自ら気づいてもらうことを促すことができる。  だからこそ、相手はこの人と話していると、いつの間にか気づきを与えてくれる、気持ちが変わる、その気になる、モチベーションが上がる……というにように感じて、いつのまにか「この人ももっと話したい」「なにかあったら、話してみたい」「気になることが出てきたら相談してみよう」という気持ちになる。頼りにされる人、相手を自然に巻き込む人の言動を分解すると、この4つの質問を繰り出していることに行き着くのだ。  4つの質問は会議で合意形成する際に役立つ方法だ。しかし、このように一対一の対話でも役立つ。電話やオンラインで対話する際は、何を話すかということが相手を巻き込めるかどうかを左右する比重が高まるので、特に有効だ。働き方が大きく変わり、ビジネス上は、非対面でのコミュニケーションが主流となった。非対面で相手を巻き込むためにも、活用してみてはどうだろうか。

4質問はマンツーマンの対話にも応用可能

 質問:4質問は一対一の場面でも役立つか  相手を巻き込む4質問による合意形成手法は、会議の合意形成に役立つと思いますが、一対一の合意形成の場面でも役立てることができるでしょうか?  回答:一対一の面談でも役立つ  4質問による合意形成手法は、会議における合意度を上げますし、会議時間を短縮する効果があります。そして、会議だけでなく、一対一の合意形成を図る場面でも活用できます。  例えば、一対一の面談で4質問を繰り出していくと、相手の相談ごとを解決しやすくなったり、その解決策についての腹落ち度合を高めたりすることができます。 【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第199回】 <取材・文/山口博>
(やまぐち・ひろし) モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社新書)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい)、『99%の人が気づいていないビジネス力アップの基本100』(講談社+α新書)、『ビジネススキル急上昇日めくりドリル』(扶桑社)がある
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